【全国制覇→倒産】儲からない中小企業の社長に欠けている“視点” 目標数字を達成した後に「業績低迷」する会社が多い理由

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そんなことから、目標数字を達成後、右肩下がりで業績が低迷する会社が多いのです。

社員発、お客様発の視点で目標を立てる

大切なことは、社長が描く夢や目標が、社長自身の自己実現のためだけのものであってはならないという点です。自分が満足することと同様に、社員やその家族が喜んでハッピーになるため、さらにはお客様の喜ぶ笑顔を見るために、夢や目標を設定しましょう。

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「売上高1000億円になれば、社員みんなの給料も上がる」「休みもたくさんとれるようになり、家族と過ごす時間が増えて、家族が喜ぶ」「全国に我が社の店舗があれば、全国のお客様に迅速なサービスが届けられ、喜んでもらえる」といった、社員発、お客様発の視点から、目標を考えます。

そして、それを社員全員に、またお客様とも共有し、理解してもらうことで、夢の実現が単なる社長の自己満足に終わらない、深い意義を持った理念となるのです。

そう考えれば、社員を犠牲にして疲弊させたり、お客様に迷惑をかけてまで目標を達成しようとしたりするという本末転倒な事態は生じないはずです。また、そこへの到達に成功したからといって満足してしまい、あとは下降の道をたどるようなこともなくなるはずです。

今の姿は、夢へと向かう途中形なのです。

無理をせず淡々と進み、1つの成功地点に到達したら、また次の成功地点を目指していきます。そして、その成功ポイントをクリアするたびに、社員がより幸せでより豊かになっていることが、その後も成長を持続していく上で大切な点です。

売上が10億円のときよりも50億円のとき、50億円のときよりも100億円のときのほうが、給料が良く、残業が減って、休みが増え、それぞれの個性に合った充実した仕事ができて、笑顔で働けるようになっていなければいけません。

社員とお客様の幸せを増大させながら、人生の理想を目指すのが経営の道のりであって、売上高や出店数などは、どこまで進んだかを測る目安にすぎないのです。

大坂 靖彦 ビッグ・エス インターナショナル代表取締役

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おおさか やすひこ / Yasuhiko Osaka

(株)ビッグ・エス元代表取締役。香川大学客員教授。上智大学元非常勤講師。松下幸之助経営塾元講師。ドイツ連邦共和国功労勲章功労十字小綬章。香川県大手前高校卒業後、上智大学在学中24カ国をヒッチハイクで無銭旅行。海外で活躍するビジネスマンを目指し、現パナソニックに入社(ドイツ駐在)するも挫折。従業員3人、年商7000万円の家業の家電小売店に入社。ナショナルショップ店から、政府認定VC四日電、マツヤデンキ、カトーデンキ販売(現ケーズホールディングス)と、弱者の戦略で時代の先を読みパートナーを変えながらステージを変え、従業員800名、年商339億円の企業に成長させた。2010年全ての役職をリタイヤ後、自身の全ノウハウを次世代の中小企業経営者に伝授すべく大坂塾を始めた。現在までに約1000人が学ぶ。自らが実践し成果を出してきたメソッドを伝授し、経営者の成長を阻む棘を一つひとつ抜く指導により、多くの経営者が結果を出している。若者への人生戦略を伝える『若者未来塾』、小中学生向け『ドリームシッププログラム』も開催。経営者向け講演会は15年間で動員数1万人、コンサル実績1000回を超える。

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