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心臓にはおびただしい数の…愛犬を死に至らしめた"生き物の正体"とは?「室内飼いだから大丈夫」と考えるのは危険すぎるワケ

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  • 中村 進一 獣医師、獣医病理学専門家
  • 大谷 智通 サイエンスライター、書籍編集者
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まれですが、持病やアレルギー、あるいは犬種に特有の体質によって、予防薬の特定の成分が体に合わない場合もあります。飼っている子の体質に不安がある方は、どのタイプで予防をするのか、そもそも予防をするのかなどを含め、やはりかかりつけの獣医師に相談してください。

たいていの場合は、予防薬を投与するリスクよりも、予防しないことによるリスクのほうがはるかに大きいことを、ぜひ覚えておいてください。

特にフィラリアは一度体内に成虫が居座ってしまうと根治が難しく、苦しみが長く続くことになりかねません。原則として「予防すべきもの」と考えてください。

猫やフェレットでも予防を

ちなみに、突然死したネコやフェレットでも、病理解剖でフィラリアを見つけたことが何度かありました。ネコの場合、免疫が体内に侵入してきたフィラリアの大半を殺しますが、まれにその免疫から生き延びたフィラリアが心臓や肺の血管に到達することがあるのです。

ネコのフィラリア症の診断は難しく、これまでネコの突然死として見過ごされてきたケースの中に、フィラリアによって引き起こされた死があった可能性は高いと思われます。

現時点でネコのフィラリア症予防はイヌと比べてそれほど一般的ではありませんが、イヌと同様に注意が必要です。ネコ用のフィラリア症予防薬がありますので、不安を覚える飼い主さんは、かかりつけの獣医師に相談してみてください。

フィラリア症の予防薬には、同時にマダニやノミも予防できる薬があります。最近ではイヌを連れてレジャーを楽しむ方も増えており、マダニが寄生するリスクも高まっています。予防がまだの方は、動物病院に連れていって獣医師に相談してください。

また、4月から6月は「狂犬病予防法」で飼いイヌに狂犬病の予防注射を受けさせることが義務づけられています。フィラリア症の予防は任意ですが、狂犬病は法律で定められているので、忘れないようにしてくださいね。

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