スーパー台風、線状降水帯、ゲリラ豪雨…日本に迫る危険な水害 《水害発生率98%》時代の今「あなたの町も例外じゃない…」

著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

日本は台風の通り道で、夏には太平洋高気圧の流れに乗って台風が北上し、日本付近の上空を吹く西風(偏西風)に乗って、日本列島の真上を進みやすくなります。2024年台風第10号では、東海や九州南部で総降水量900mm超の記録的な大雨も発生しています。

地球温暖化が進むと、日本の南の海上で猛烈な台風の発生する割合が増え、さらに日本付近を通る台風の移動が遅くなるという研究結果があります。つまり、スーパー台風のような強い台風の影響が長期化する可能性があるのです。

台風の進路によって起こりやすい災害が変わる

台風の進路と起こりやすい災害
(『すごすぎる天気の図鑑 防災の超図鑑』より)

台風の進路と起こりやすい災害を知っておくことも備えになります。まず、台風が遠く離れていても影響するのは、海の波が高まる「高波」です。また、前線などの影響で台風が接近する前から大雨になることがあります。台風が近づいて雨雲がかかるようになると、進路の右前方で竜巻が発生しやすくなります。

台風は中心に近いほど風も雨も強く、暴風に警戒が必要です。とくに台風の進路のすぐ右側では、台風自身の反時計回りの流れに台風の移動速度が重なるので最も風が強まります。海面の水位(潮位)が高まる「高潮」も発生しやすく、沿岸部では警戒が必要です。

台風が発生したときには、気象庁から台風情報が発表されます。「予報円」は台風の大きさではなく「予報された時刻に台風の中心がある確率が70%の円」です。言い換えれば、予報円の外に台風の中心がくる確率が30%もあるということ。最新の台風情報をチェックすることが重要です。

次ページ台風から離れた場所で起こる「遠隔豪雨」
関連記事
トピックボードAD
ライフの人気記事