スーパー台風、線状降水帯、ゲリラ豪雨…日本に迫る危険な水害 《水害発生率98%》時代の今「あなたの町も例外じゃない…」

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しかし、限界まで発達すると上昇できなくなり、横に広がる「かなとこ雲」変わって消えていきます。積乱雲は雲の中で最も背が高く、夏には高度15kmになることも。それに対し横方向の広がりは数km〜十数kmと狭く、寿命もは30分〜1時間と短いため、積乱雲がやってくると天気が急変するのです。

天気予報などで、雨量(降水量)の数値を聞くことは多いと思います。どんな雨の降り方でどのような影響があるのか、イメージしにくいかもしれません。雨量とは、降ってきた雨が流れ去らずにたまった場合の深さのことで、単位はmmです。

たとえば「1時間に100mmの雨」が降ったら、10cmの深さの水がたまるということです。1平方mの広さに10cmの水の重さは100kgにもなります。つまり1時間に100mmの雨は、体重100kgの小柄な力士が1平方mあたり1時間に1人降ってくるのと同じなのです。

実際には一気に降ってくるわけではありませんが、雨の水が低地や川に集まったり地面に浸みたりして、浸水害、洪水害、土砂災害などを引き起こします。

集中豪雨を引き起こす「線状降水帯」

線状降水帯
(『すごすぎる天気の図鑑 防災の超図鑑』より)

近年の大雨のニュースでよく耳にする「線状降水帯」とは、先に説明した積乱雲が線状に連なったまとまりや雨域のことです。積乱雲が風上側(進路の後ろ側)で次々と発生して線状降水帯ができるので、「積乱雲のバックビルディング」と呼ばれています。

ひとつの積乱雲は1時間に数十mm程度の雨量の雨を降らせますが、積乱雲が連なった線状降水帯では雨量が100〜数百mmにもなる集中豪雨が起こることがあります。

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