週刊東洋経済 最新号を読む(5/16号)
東洋経済オンラインとは
キャリア・教育

アメリカ76.4%に対して、日本は14.5%にとどまる「中古住宅の取引割合」…低調さの背景にある"2つの要因"とは

8分で読める
  • 中城 康彦 明海大学不動産学部長、一級建築士、不動産鑑定士
2/5 PAGES
3/5 PAGES
4/5 PAGES
5/5 PAGES

住宅を短期間で建て替えている現状は持続可能性の面で改善が必要です。

アメリカでは住宅の「投資額」と「資産額」が同程度

日本の不動産市場には、投資が資産にならない欠点があります。

アメリカでは住宅の投資額と資産額が同程度で、資産額が上回る傾向にありますが、日本では資産額が500兆円少なく、半分以下です。住宅投資の無駄が顕著で、持続可能な社会の実現のために改善が必要です。

『教養としての「不動産」大全』(日本実業出版社)。書影をクリックするとAmazonのサイトにジャンプします

長寿社会で長期化する高齢期の生活の場所や生活費確保のために住宅を長期に使うことや、リバースモーゲージを普及させるために資産価値を維持する社会にすることが必要です。

余談になりますが、建物の実際の耐用年数を調査し判断することは容易ではありません。例えば1900年に建てられたすべての建物がなくなれば、その時点で1900年に建築された建物の耐用年数の平均を算出できます。

しかし、実際には同じ年に建てられても同時にすべてなくなるわけではなく、特に建物を長期に利用する国では解体されずに使い続けられている建物の割合が多いため、算出が一層難しくなります。

下の図表は実際に解体された住宅が何年間利用されていたかの参考資料です。

解体に至った理由には公共事業による立退きなど、「使える限度の年数まで使った」ものではない建物が含まれ、この期間を超えて利用され続けていたはずの建物の耐用年数が反映されていないため、真の耐用年数とは言えませんが、その長さは米国や英国が長いことはほぼ確実なことから、国によって耐用年数が異なることが間接的にわかります。

(出所:『教養としての「不動産」大全』より)

こちらの記事もおすすめ

あなたにおすすめ

キャリア・教育

人気記事 HOT

※過去1週間以内の記事が対象