《「キャッチボールはしてない」とタモリが形容》自由すぎる番組『ザワつく!金曜日』が、【石原良純の“放送事故”】をそのまま流したワケ

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「現在のバラエティー番組は、予定調和な番組が非常に多いんです。予定調和や情報性に頼って、無難なものを作ってしまう時代の中で、『ザワつく』に関しては“予定不調和”の面白さがあると思っています。

スタジオで起きたトラブルも、笑えるものは全部放送しますし、カットをほとんどしないのでライブ感があるんです。“予定不調和”のライブ感が、既存の番組とは一線を画しているのかなと思います。1時間収録して、そのほとんどの55分を使うというのは、ゴールデン番組では非常にレアです。通常は放送時間の1.5~2倍は収録しますから」

実際に番組内で発生したトラブルについて、寺田さんはあるエピソードを明かしてくれた。

「良純さんは占いが苦手なんですが、以前、占いの企画をやったことがありました。ほとんど打ち合わせもしないで本番に挑むので、良純さんにはあまり事前情報を入れていませんでした。本番になり、占い師の方がスタジオに来られたときに、良純さんが本気で嫌がってスタジオから逃げようとしたんです。一茂さんがその腕を掴んでスタジオに引きずり戻し、無理やり占いを受けてもらいました。

普通の番組だと、その良純さんの反応を見て、『怒っちゃったかな』とカットしてしまうと思うんですけど、顛末も含めて全部放送しました。MCの3人は、カメラの前で起きたことはどう放送されても構わないというスタンスなので、よほどのことがない限りカットはないですね」

若者も『ザワつく』を見ている理由

そのライブ感も、同世代である40代以上の夫婦が食卓で話題にできるように作っているといい、実際にその層の視聴者が多い。しかし近年、若年層も獲得しているという。どのようにして幅広い層を取り込むことに成功したのだろうか。

「主な視聴層の40代以上の夫婦のご家庭には、お子さんがいらっしゃる場合も多いですし、一緒に見ているのかもしれません。何よりやはり、3人のキャラクター性が漫画的でわかりやすいんですよ。ワガママで好き勝手にものを言うし、おじさん2人がちょっと暴走すると、ちさ子さんがその2人に対して毒舌を放って笑いを取るという構図は、どの世代にもわかりやすい。それも幅広い層を取り込めている要因の1つかなと思います」

次ページトークテーマの選定方法も少し変わっている
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