「企業・団体献金を禁止すると政治は劣化する」「破滅的なことにつなげては絶対にいけない」…小泉進次郎が強く訴える政治改革の針路
ーー小泉さんは「政治改革」を前面に出して昨年9月の総裁選を戦った。ところが今回の動きを外から見ると、改革を阻止しようとしているようにもみえます。
変えなきゃいけないところはもちろんありますよ。今、商品券のことも含めて自民党が問われているのはカネの問題。国民感覚から乖離をしているさまざまな文化を絶対変えなきゃいけないと思います。

ただ改革をするうえでの事実認識が根本から間違っているときには、その改革をしてはならないと思います。
ーー立憲民主党が「30年前に決まっていた」との説明を取り下げて議論するのだとしたら、その議論には乗れるということでしょうか。
そこから始めないといけません。なかったものがある、という前提で話をしてくる人と交渉できますかね。いくら私が守旧派と言われようとも、どうぞいくらでも言ってくださいというふうに思っています。改革というものは、それ自体が目的ではない。ここは絶対に譲れません。
国民の皆さんの今の世論が「自民党はお金に汚いから、企業・団体献金だってやめろ。それを守ろうとしているのはふざけんな」という声が多数であったとしても、私は「いや、それは違います」と国民の皆さんに説明し、理解していただく努力をする側に立ちます。
責任感と使命感
ーー守旧派のようにも見えてしまう。損な役回りだと感じませんか。
正直申し上げて、すごくやりがいを感じているというわけではない。お願いですから、この問題を私にやらせてくださいというような思いはあまりないんです。損な役回りだと言われればそう見えるかもしれませんね。
ただですね、やはり今、トランプ大統領が世界の政治、安全保障を揺るがすような日々が続いていて、国際秩序が今までとはまったく違う形になるような形で動いている。さらに国内経済も物価高と、そしてそれを上回るだけの賃金上昇というものが継続できるかどうかの瀬戸際に来ている。
国民の皆さんのこの物価高への不満は大きいですよ。議論しなきゃいけないことは本当にいっぱいある。にもかかわらず、政治とカネの問題に、どれだけ政治と国会がエネルギーを浪費させているのか。
もちろんその元凶は自民党なんです。ただ、ここをいつまでも議論していても、誰の得にもならないので決着をつけたい。そして国民生活に関わること、日本の国益を守らなければいけないというところに、エネルギーを集中させる環境を作っていきたい。
だから、ここはなんとしても今月末で結論を得る。早く終わらせなきゃいけない。その自分なりの責任感と使命感というものが支えていますね。
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