「さすがにフェイク画像でしょ」→まさかの「事実でした」…《「すき家」のネズミ混入事件》で浮き彫りになった、“絶対にマズい”2つの致命的なミス
まだ事件から1年も経っていないが、売り上げの大幅な低下は見られなかったようだし、ブランドイメージは十分に回復しているように見える。
筆者自身、食パンは「超熟」を購入しているが、この事件によって購入を控えるようにはならなかったし、現在でも継続的に買い続けている。
10年以上前の話になるが、まるか食品のカップ焼きそば「ペヤングソースやきそば」に虫が混入していた際の対応も、“成功事例”として知られている。この時も、虫の死骸が商品に混入している画像がSNSに上げられて拡散された。
会社側は、問題発覚直後に、製造過程での異物混入を否定したり、投稿者に画像の削除を依頼したりしたが、これが裏目に出て批判が殺到する事態になった。
初動対応は誤ったが、その後に全工場での生産を停止させ、市場に流通していた商品4万6000個を自主回収し、徹底した原因究明と再発防止策を講じた。
一連の対策により、一時的に商品が売り場から消えることになったが、顧客から「早く販売を再開してほしい」という声が飛び交った。販売を再開した後は、異物混入発覚前よりも売り上げが増加するという結果となっている。
マクドナルドで2014年から2015年に相次いで起きた異物混入問題も、初動は誤ったが、その後に大きく挽回した好事例だ。
一連の異物混入や、ナゲットの期限切れ鶏肉使用問題が引き金になり、マクドナルド社の業績は一時的に大きく落ち込んだ。不祥事対応だけでなく、これを機に同社は大規模な経営改革を行い、店舗やメニュー、接客の改善を図った。
ピンチをチャンスに変える3つの視点
こうした一連の取り組みが功を奏し、マクドナルド社は早期の業績回復を実現したのみならず、過去最高益を更新するまでの好業績を達成することに成功している。
こうしてみると「異物混入」というピンチをチャンスに変えた企業は、決して少なくはないことがわかるだろう。
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