「高校時代も勉強をしている人間に囲まれていたが、自分自身が勉強に興味がなかったので、人の勉強方法やその姿勢に気づかなかった」と語る彼は、改めて基礎を身につけてきた3年間の成長を実感します。
この年は、センター試験は願書を出し忘れて受けられなかったものの、大きく成績を上げることができました。しかし6~7校程度受けたものの、惜しくも志望大学への合格はかないませんでした。
3浪も失敗した彼は、4浪目でまた河合塾に通い、再度医学部を目指して勉強を始めます。
しかし、一度は合格寸前まで取り組んだ作業をもう一度しなければならないことに、さすがに嫌気がさしてしまい、勉強に身が入らなかったそうです。
結局、この年はセンター試験で8割止まり。国公立大学の医学部と、学費が比較的安い私大医学部を4~5校程度受けたものの、全落ちで5浪が確定しました。
決意の5浪で東京に出る
「いちばん薄っぺらい1年だった」と振り返る4浪の反省を経て、彼は5浪に向けて環境を変える決断をします。浪人の友達を誘って、東京の大手予備校に通い始めるようになりました。
その理由は、日本最難関の「東京大学の理科3類」を狙おうと思ったためだそうです。
「本当のトップを目指したら、それより下は全部受かると思いました。そのために、東大に足を運んで歩いている教授に話しかけて話を聞いたり、塾のチューターに『理3に入るんで応援してください!』と言ったりしていました。とにかく勉強を頑張りたい一心から、苦しくてもやろうと決めていました」
彼は朝7時半に起きて、9時の授業に出て、16時に授業が終わったら21~22時まで勉強をするという、勉強に打ち込む日々を送ります。
その結果は全統模試の結果にも現れ、偏差値は70に到達し、国公立の医学部で判定C~Bが出るようになりました。
こうしてセンター試験でも86%を確保し、前期で大分大学の医学部、後期で旭川医科大学に出願しましたが、結果は惜しくも不合格でした。
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