お花見シーズン目前!混雑を避け花見を快適に楽しむ方法を考えてみた 関東の穴場スポットはどこだ? 菜の花や富士山と「桜のコラボ」も人気
4位までは都内の定番スポットである。5位の赤城南面千本桜は、前橋市の赤城山斜面に広がる桜の並木道で、1000本を超えるソメイヨシノが植えられている。
標高430mから700mと高低差があるために、花見のピークが長いというメリットがある。それでも桜の時期は駐車場待ちにかなり時間がかることもあるようだ。4月5~20日の土日はJR前橋駅からシャトルバスも運行している(2000円)。
こうした有名どころは外したほうがよいわけだが、人が集まる名所といっても空間的に2種類に分けられる。
一つは「線的」な名所である。目黒川や千鳥ヶ淵などがその典型例だ。川沿いや堀沿いを歩かなければ花見にならない。その場合、きわめて狭いエリアに人が集中することになるため、混雑は不可避である。千鳥ヶ淵は皇居の堀と桜のコントラストが美しく、個人的にも非常に好きなところなのだが、もし行くとするなら朝早い時間などを狙いたい。
もう一つは公園をはじめとする「面的」な名所である。都内の有名なスポットでいえば新宿御苑がそれにあたる。新宿御苑は70種約900本の桜が咲く都内屈指の名所で、花見の人出は上野恩賜公園に並んで全国で2番目に多い(ジョルダンの「お花見人出ランキング」による)。
とはいえ、敷地面積は58.3haで東京ドーム12個分に相当する。人間の数が多くても面的な広がりがあれば拡散し、少なくとも押し合いへし合いや、スムーズに歩くのもままならないような状況は生まれない。
新宿御苑は2021年以降、花見の時期の土日(2025年は3月22日から4月6日まで)に事前予約制を導入し、1時間あたりの入場者数の上限を定めている点もプラスといえる(9:00~10:00、16:00~17:30に入園の場合は予約不要)。園内では飲酒ができないので、酒盛りとは無縁の健全?な花見をしたい人にとっては最適だ。
なお、広大な新宿御苑すべてに桜が咲いているわけではない。桜園地へはJR千駄ヶ谷駅に近い千駄ケ谷門からが近い。ウェザーニュースによれば、2025年の満開予想日は4月2日である。
しかし、河川敷や公園、神社のようなところは、どうしても名所などとして知名度が高くなってしまいがちである。一方、ほかの目的をもって建てられた施設の場合、不特定多数が来ることを想定しないため、名所のリストに載ることを原則としてない。「穴場」の代表例が大学である。
たとえば東京大学はHPによると「教育・研究活動に供することを目的として、広く一般の方に構内を開放」している。構内の史跡探訪のため入構することは認められており、駒場キャンパス北西にあるラグビー場や野球場周辺は、本数こそ多くないものの美しい桜が見られる。キャンパス隣に位置する駒場公園も花見の名所として知られる。
またICU(国際基督教大学)も期間と場所を限定し、関係者や近隣の住民に観桜可能としている。
構内立ち入りのルールについては大学のHPを事前に確認し、迷惑がないよう桜を楽しんでほしい。
SNSで人気になったスポットも
SNSの急成長は花見の名所の序列も急速に変えつつある。筆頭に挙げられるのが、埼玉県幸手市の権現堂桜堤(県営権現堂公園)だろう。
大正時代には桜の名所として知られていたが、1988年に周辺の休耕田に菜の花が植えられ、菜の花と桜のコラボレーションが注目されてから、急速に知名度を上げるようになった。いまや年間60万人と全国5位の人出を集めるようになった。
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