「日韓関係、再び後退へ?」韓国政局混迷で“反日”が再燃も、トランプ政策が日韓を結びつける磁力にも

今年は日韓関係の改善を祝う年になるはずだった。しかし、韓国国内の混乱、そしてアメリカの混乱の中で、その関係の行方はますます不透明になっている。
私が最近韓国を訪れたとき、首都の通りは週末になると、熱狂的なデモ隊の群れで埋め尽くされていた。弾劾された尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領の支持者たち(そのほとんどが年金生活者)が韓国とアメリカの国旗を振っていた。彼らは誇らしげに赤い野球帽をかぶり、アメリカの親トランプ運動を真似た。
一方、国会議事堂のそばでは、主に若い人々(その多くは女性)がK-POPを歌い、民主主義を支持し、戒厳令によるクーデター未遂に反対するデモ行進を行った。
弾劾に関する韓国憲法裁判所の決定は、韓国のこうした深い分裂を終わらせるものではない。しかし、新たな国政選挙を通じて、分断された韓国を統治できる政府を樹立するための道筋が示されることを期待したい。
韓国は2つの脅威に悩まされている。一方は核武装した北朝鮮であり、ロシアとの軍事同盟と中国の継続的な支援によって強化されている。もう一方は、予測不可能なトランプ政権という新たな危険である。
トランプ政権は、韓国を守るアメリカ軍を撤退させ、貿易に依存する韓国経済に深刻なダメージを与える関税を課す可能性がある。
韓国と日本は戦略的パートナーなのか?
今年は、日韓の国交樹立条約締結60周年である。しかし保守派のユン大統領はクーデターに失敗して弾劾され、投獄される可能性もあり、事実上解任された。
裁判所が弾劾を支持しなかった場合、尹氏が大統領に復帰する可能性は低いが、2カ月以内に行われる選挙では、ポピュリストの政治家、李在明(イ・ジェミョン)が率いる進歩的な共に民主党が政権を握ることになりそうだ。民主党は尹氏の日本政策を深く批判しており、李氏個人は、日本が植民地支配の罪と向き合ってこなかったと考える人々の代弁者である。
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