国内未発売のSUV「パスファインダー」試乗。提携で揺れる日産だがアメリカ市場の動向は?

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走行モードを変更する「ドライブ・アンド・テレイン・モードセレクター」を装備。サンド、マッド、スノーなどの悪路走行用のほか、トレーラーを牽引するときに最適なトーモードも用意されている
走行モードを変更する「ドライブ&テレインモードセレクター」を装備。サンド、マッド、スノーなどの悪路走行用のほか、トレーラーを牽引するときに最適なトーイングモードも用意されている(写真:平野 陽)
「Platinum」は13個のスピーカーを備えるBoseプレミアムオーディオシステムを標準装備
「Platinum」は13個のスピーカーを備えるBoseプレミアムオーディオシステムを標準装備(写真:平野 陽)

ロサンゼルスを拠点に郊外まで走ってみたが、高層ビルが立ち並ぶダウンタウンでも、ローカルがサーフボード片手に歩くビーチ沿いでも、絵になることこのうえない。それは角張ったフォルムに洗練されたフェイスを融合させた、デザインの巧みさによるところが大きいと思う。

そして外にグッと張り出したリヤフェンダー、存在感のあるセンターコンソールのおかげで、ついついFR車かと錯覚してしまうときもあるのだが、それもまた乗り手をその気にさせてくれる日産らしさといえるだろう。経営の先行きはいまだ不透明だが、日産のファンが「失ってほしくない」と願う「らしさ」というのは、そういったデータやスペックに表れないディテールにも宿っていると思う。

アメリカでの中型SUV動向

「Platinum」はセミアニリンレザーシートを採用。フロントシートには8ウェイの電動調整機能が備わる
「Platinum」はセミアニリンレザーシートを採用。フロントシートには8ウェイの電動調整機能が備わる(写真:平野 陽)
セカンドシートは60:40分割の3名がけベンチシートが標準だが、オプションで2名がけのキャプテンシートも用意
セカンドシートは60:40分割の3名がけベンチシートが標準だが、オプションで2名がけのキャプテンシートも用意(写真:平野 陽)
60:40分割可倒式のサードシートも装備。筆者が座ると膝の前に少しクリアランスが取れる程度であまり広くはないが、子供にとっては十分なスペースだ
60:40分割可倒式のサードシートも装備。筆者が座ると膝の前に少しクリアランスが取れる程度であまり広くはないが、子供にとっては十分なスペースだ(写真:平野 陽)

はたから見ると景気が良さそうにも見えるアメリカも、コロナ禍に大盤振る舞いされた給付金が底をつき、個人消費は昨年秋頃から減速気味だ。アメリカ人にとっては生活必需品である自動車も、最近はコスパ重視の消費者動向が見え隠れする。

じつはパスファインダーが属する中型SUVの販売台数にも、ユーザーの節約志向が表れている。コロナ禍を除き、2009年頃からずっと右肩上がりだった販売台数は、2021年をピークに一転して下降の一途を辿っているのだ。

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