クレカ「リボ払い」を使う人が知らない怖すぎる話 「単利」と「複利」の仕組みを今一度おさらいする

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しかし、このしくみの真の姿を理解することが重要です。

リボ払いの最大の問題は、「逆複利の効果」が働くことです。逆複利とは、元本だけでなく、それまでに発生した利息にも利息がつくことで、借金がどんどん増えていく現象を指します。

例えば、100万円を年利15%で借りた場合、1年後には15万円の利息がつき、借金は115万円になります。翌年には、この115万円に対してさらに利息がつくため、返済が長期化すると、もともと借りた額よりもはるかに多額を返済する羽目になるのです。

複利は“世界で8番目の奇跡”

リボ払いの怖さを理解するために、ある有名な言葉を紹介しましょう。

「複利は“世界で8番目の奇跡”だ。知っている人は複利で稼ぎ、知らない人は利息を払う」

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これは、相対性理論の提唱者であるアルバート・アインシュタイン博士の言葉です。

「世界で8番目の奇跡」とは、世界の七不思議(ギザの大ピラミッド、バビロンの空中庭園、エフェソスのアルテミス神殿、オリンピアのゼウス像、ハリカルナッソスのマウソロス霊廟、ロドス島の巨像、アレクサンドリアの大灯台)に匹敵する驚くべき奇跡、というような意味合いです。

アインシュタイン博士が指摘するように、複利の力を知っている人は資産を増やすことができる一方で、そのしくみを理解せずにいると、利息を払い続ける側にまわってしまいます。

クレジットカードの残債がなかなか減らないと感じているなら、それはおそらく気のせいではありません。

冨島 佑允 クオンツ、データサイエンティスト

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とみしま・ゆうすけ / Yusuke Tomishima

クオンツ、データサイエンティスト。1982年、福岡県生まれ。京都大学理学部卒業、東京大学大学院理学系研究科修了(素粒子物理学専攻)。大学院時代は欧州原子核研究機構(CERN)で世界最大の素粒子実験プロジェクトに参加。修了後はメガバンクにクオンツ(金融に関する数理分析の専門職)として勤務し、ニューヨークのヘッジファンドを経て、2016年より保険会社の運用部門に勤務。2023年より多摩大学大学院客員教授。著書に『数学独習法』(講談社現代新書)、『世界を変えたすごい数式』(朝日新聞出版)などがある。

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