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台湾高速鉄道、ベール脱いだ「独自開発車」の実力 営業列車救援の機関車、多機能保守車も「国産」

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台車走行試験装置の紹介も受けた。2019年から2022年まで3年がかりで開発したという苦労の賜物である。1つの台車を約3時間かけて測定する。「時速120kmから時速250kmの範囲では蛇行が発生しやすいと言われているが、時速250kmを超えると安定します」とスタッフが説明してくれた。時速320kmまで測定可能。ブレーキ時に発生する回生エネルギーは工場内で再利用しているという。

台湾高鉄の台車走行試験装置。3年がかりで開発したという(写真:台湾高鉄)

このほかには橋梁点検用のドローンについても説明があった。高速鉄道の全長は350kmで、そのうちの約7割に相当する252kmが橋梁と高架橋区間だけに、ドローンの出番は多い。人手による点検作業のリスクを軽減し、収集した画像を人工知能(AI)で解析し、必要な対応につなげる。飛行ルートも自動で生成し、オペレーターの削減にもつなげている。社内にドローン専門部署も設置し、現在は2台のドローンが活動中だ。

橋梁点検にはドローンを活用している(写真:台湾高鉄)

「持続可能性」ではJRをしのぐ

毎年1月に開催される世界経済フォーラム(ダボス会議)に合わせて発表される「世界で最も持続可能な企業100社」では、高鉄は2023年9位、2024年4位だった。そして1月22日に発表された今回も5位にランクイン。日本勢はエーザイの35位が最高位で、JRは圏外。今や高鉄は持続可能性の点で世界的トップクラスの会社となった。

サービス面でも2010年からはコンビニでのチケット販売を開始するなどの独自展開を進めている。IT大国・台湾の鉄道会社だけにデジタル技術を駆使して、今後も日本で実現していないようなサービスを行う可能性は高い。いずれ高鉄の経営に日本が学ぶという局面が出てくるかもしれない。

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