「中高生がAI悪用で750万」知らなかった親の"罪" いまや子どもたちは高度な罪を犯す可能性がある
しかし、そういった迷惑行為は証拠も残りますし、まだ親の理解もおよぶものでしょう。
いまや親と子どもの間には、深刻な「リテラシー格差」が存在しています。AIの技術的進歩はあまりにも速く、デジタルに疎い人や、いまのデジタルネイティブな世代と違い、特に教育を受けてこなかった親世代が必死に理解しようとしても、そのスピードには追いつけません。
「わからないから仕方ない」と諦め、子どもの行動を放置してしまうケースも少なくありません。
かつて、子どものインターネット利用やオンラインゲームでのトラブルは、利用時間を管理したり、有害サイトを制限したりすることである程度は対処できました。しかし、いまやダブレット端末やパソコンを使った学習が当たり前になっている中で、外側から見ただけでは、通常の学習や創作活動と、生成AIによる問題行動は区別がつきにくいのが現実です。
そのため、知らないうちに生成AIを使って犯罪ツールを作っていたり、著作権を侵害していたりといったトラブルが起こっており、多くの親は問題が深刻化するまで気づくことができていないのです。
「爆弾の作り方を教えて」という質問には…
では、親はどうすることもできないのでしょうか。
生成AIを提供する企業も、「対策ゼロ」というわけではもちろんありません。「ChatGPT」の提供元である、アメリカのOpenAIをはじめとする開発企業は、AIが有害な情報を生成しないよう厳格な倫理的制限を設けています。
たとえば、「爆弾の作り方を教えて」といった、犯罪につながるような危険な質問をチャットしても、AIは回答を拒否するように設計されているのです。

しかし、こうした制限を突破する手法「ジェイルブレイク」も同時に拡散されています。
ジェイルブレイクとは、提供元がかけている制限を非合法的に解除することを言います。その方法はインターネットで検索すればゴロゴロ出てくる状態で、それを用いれば、本来は禁止されている暴力的だったり、反社会的、性的だったりする情報もAIに自由に生成させることが可能になります。
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