人との関わりを絶ってしまう、もしくは最小限にするというものです。おそらく、こうした方々は、人との関わりにおいて、相手に対する気遣いを特にされる方なのだと思います。だからこそ気疲れしてしまう。
確かに、心身ともに疲れているときは「ひとり時間」が大切ですから、一時的に回避するのは得策です。しかし、それが長く続くのはお勧めしません。ひとりになって、また元気を取り戻したら、以前と同じ感覚でおつきあいを再開できるような、ほどよい関係を維持するのがよいと思います。ですから、宣言するのは避けたいですね。
宣言とは、「もう連絡はしません」「今後、参加は遠慮します」のようなことを相手に伝えてしまうことです。きちんと相手に伝えて関係を断ち切ることをマナーと考えてしまうのかと思いますが、そうすることによって「どうしたの?」「なんか悪いことした?」とかえって面倒になることもあります。
しばらくそっとしてほしかったのに、逆効果になることしかりです。わざわざ、そんなことするの?と思う方もいると思いますが、意外に多いのです。
年賀状も「フェードアウト」が得策
例を挙げれば、昨今、年賀状じまいが進み、「今年で年賀状は最後です」と年始からお別れの挨拶をされて嫌な気分になった方も少なからずいるのではないでしょうか。このように、行動、宣言をすることがかえって対立や確執を生むことがあります。
仕事上などのやむを得ない場合を除いて、自然にゆっくり、フェードアウトするのが得策です。曖昧さも時には大切なのです。そうすることで、必要なときにはつながれる関係性を保てます。
一方で、相手を避けたい理由が、嫌味のあるひと言に気持ちを乱されたり、不機嫌をぶつけられるなど、相手からの攻撃ともいえる対応を受けて疲弊している場合は別です。人間関係の中で起こる不快感は、価値観の違いや、心理的な上下関係が生じている証拠です。
違いを認め合うことができれば心地よい関係を築けますが、反発し合う、もしくは服従を迫られるだけでは心身ともに疲弊してしまいます。何のプラスにもなりませんので、思い切って「キャンセル界隈」を行使してください。
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