糖質制限はNG!素人が間違えがちな高血糖対策 医師に聞く「血糖値急上昇を防ぐ」食事のポイント

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誤解してはいけないのは、夕食を2回食べていいわけではなく、あくまでも夕食に食べる分量を2回に分けるということ。このように分食をすることで、高血糖の状態で就寝するのを避けられます。

うまみ調味料の活用も高血糖対策に

高血糖になっている人は、塩分過多で食欲が増進している人も多いです。おかずの味が濃いと、どうしてもご飯の量が増えやすくなるものです。塩分を過剰に摂取すると食欲を増進する作用があることも知られています。

塩分を減らすためには、塩の代わりにレモン汁や酢、バジルなどハーブ、大葉やみょうが、しょうがなどの薬味を使うといいでしょう。味に深みが出て、塩分が少なくても満足感が増します。

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味をつけるタイミングを工夫するのも1つの手。調理の途中ではなく、最後に少量の塩やしょうゆを加えると全体の塩分量を抑えつつ、味を引き立てることができます。スプレータイプのしょうゆさしを使えば、しょうゆが全体に広がりますし、かけすぎを防ぎやすいです。

うまみを活かすのも塩分を減らす工夫です。昆布やかつお節などのだしを使えば、塩を減らしてもおいしく仕上がります。手間なくおいしく食べるには、うまみ調味料をふりかけるのもいいと思っています。

さらに過剰なナトリウムを排出するカリウムを摂取すると、体の塩分濃度を下げやすくなります。ほうれん草や小松菜、ブロッコリーなどの緑黄色野菜に豊富に含まれるので、さっと加熱してかつお節をのせ、しょうゆをワンプッシュすれば、塩分控えめの小鉢を用意できます。

糖尿病の合併症で腎機能が低下することもあり、腎臓を守るためにも塩分の過剰摂取には注意していきたいですね。

【もっと読む】標準体型でも注意!専門医が語る「糖尿病」の兆候では、隠れ肥満のリスクと、筋肉を増やして高血糖リスクを下げる食事について解説。
大坂 貴史 医師

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おおさか たかふみ / Takafumi Osaka

医師。綾部市立病院内分泌・糖尿病内科部長、京都府立医科大学大学院医学研究科内分泌代謝内科学講座客員講師。糖尿病専門医・指導医、総合内科専門医、日本医師会認定健康スポーツ医。京都府立医科大学卒業後、京都南病院、京都第二赤十字病院を経て、京都府立医科大学大学院博士課程で医学博士を取得。糖尿病と筋肉、糖尿病運動療法が専門。病院の外で「糖尿病で不幸になる人を減らす」活動をしている。Xでは「筋肉博士」として医療情報を発信。https://x.com/muscle_penguin_

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