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「自分のやり方に固執する人」をどう説得するか? 変化が苦手な人には「3つのバイアス」がある

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  • 西 剛志 脳科学者(工学博士)、分子生物学者
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ちなみに、このバイアスが相手や自分にあるかどうかを調べる方法があります。日々の行動を観察すると、現状維持バイアスが強いかどうかがわかります。以下の項目にあてはまるかどうか、チェックしてみてください。

【現状維持バイアス度チェック】
□レストランに入ったときに定番ものを注文しがち
□最新の商品にあまり興味がない
□ファッションや髪型がここ最近変わっていない
□つい、いつもと同じ場所や宿泊先に旅行しがち
□ルーチンワークが好き

3つ以上チェックがつくようなら、現状維持バイアスが高いと思われます。

「未来」から逆算して「現在」を見る

変化が苦手な人が持っているバイアスの2つめはサンクコスト効果です。このバイアスはコツコツと努力をしてきた人ほど強く持っているバイアスです。

サンクコスト効果とは、信じてコツコツと積み上げてきたことがもし間違いだったと明らかになっても、かけてきたコストがムダになることを恐れて、いまの行動を正当化しようとする脳の働きです。

たとえば、レストランで料理を頼みすぎてしまい、途中でお腹がいっぱいになっていても、もったいないと無理して食べることも、サンクコスト効果です。

仕事で進めてきた案件が、このままだとうまくいかないと明らかになっても、ここまでやってきたのだからとストップせずに続ける選択をする。これもサンクコスト効果です。

「もうここまで来たから後戻りできない」

そんなドラマの台詞に出てきそうなバイアスが、サンクコスト効果です。

人生においても、「ここまで自分の人生で蓄積してきたものを捨ててまで新しいことに挑戦するのにはハードルがある」と考えるのも、サンクコスト効果が影響しています。

ちなみに、この場合、「現状維持バイアス×サンクコスト効果」という感じで、ひとつのバイアスだけが判断や選択に影響しているわけではなく、いろいろなバイアスがそこに影響を与えているのです。

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【多くの人が持っているサンクコスト効果】

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