永谷:まったくそのとおりで、人手不足解消の特効薬はない。専門的に言うと、移住や観光だけでなく、地域と多様な形で関わる「関係人口」を地道に増やしていくしかないんです。
人が増え、産業が発展すれば新たな雇用やビジネスが生まれ、地域がどんどんアップデートされる。そのうえで、鈴木さんが取り組まれているリモートワークの推進は、まさにマッチしている。
「農業×テレワーク」二足のわらじで稼ぐ方法もある

鈴木:今は「マネージャー型テレワーカー」といって、たとえば地方での「農業×テレワーク」という二足のわらじで稼ぐ方法もあります。
リモートワーク以外にも、リ・スキリングのやり方を教えたり、企業誘致したり、はたまた廃校になった小学校の校舎をリノベーションしてサテライトオフィスを作ったり。僕の仕事は「関係人口の創出」といっても過言ではないかもしれませんね。
永谷:最終的に大切なのは、やっぱり「人」ですよね。
まだ数は少ないかもしれませんが、「農業×テレワーク」のような成功事例がたくさん積み重なることで、人はようやく動き出す。
そうした小さな一歩一歩が、人にやる気を起こさせる「熱意の火起こし」になるはずです。
その意味において、観光がトリガーとなって地域に人が来たり、投資を呼び込めたりする可能性は大いにあります。
「地方創生」「地域創生」を目指すなら、行政も地域の事業者も、皆がこの視点を意識して取り組むべきだと思います。
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【この対談の3回目】
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