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星野代表が描く「次世代への事業承継」と海外進出 2028年ニューヨーク州に温泉旅館を開業予定

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  • 森川 天喜 旅行・鉄道作家、ジャーナリスト
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――例えば、星野リゾートの施設では、その土地の伝統工芸、芸能、食などにコミットしたコンテンツを提供しているが、伝統や歴史の部分の掘り下げ方が足りていないものも見受けられる。こういったことはスタッフが若い世代に偏っていることに起因する部分もあるのではないか。

施設によって、コンテンツの出来映えに差が生じているというのはあるかもしれないが、上手くいっている施設もあることから、スタッフの年齢によるものではないのではないか。星野リゾートのスタッフはサービスチームの一員として、全員がフロント、客室清掃、料理の配膳などすべての業務をマルチタスクでこなすことになっている。したがって、ある程度、若い時期からオペレーションを熟知して身体が自然に動くように訓練しないと、十分な満足度のサービスを提供できるようにならないので、若手を中心に採用している。

その土地の伝統工芸、芸能、食などにコミットしたコンテンツを提供するのも星野リゾートの大きな特色だ(写真:星野リゾート)

2025年に取り組む課題と目標は?

――今年、優先して取り組むべき課題や目標は?

2つある。1つは新規開業に向けての準備だ。新規開業というのは、非常に体力が必要な仕事だが、向こう3年間で約20施設を新規開業する。これは過去にないスピードでの開業ラッシュだ。スムーズに対応できるよう、開業のあり方や施設立ち上げ時のマーケティングのプロセスなどを少し見直すといった作業を今から進めている。

この先の数年間は新規開業ラッシュになるという。画像は2026年春に開業予定の「横浜市旧市庁舎街区活用事業」内の「OMO7横浜」(写真:星野リゾート)

もう1つはシステム面の最適化だ。スマホ1つで宿を探し、予約し、宿泊できるようにするというのが世界的な潮流だが、ホテル業界のこうしたシステムは、まだまだ使い勝手が良くない部分がある。具体的には、滞在期間を1日延ばす、人数を増やしたり減らしたりする、部屋をチェンジするといった予約内容の変更をシステム上で行おうとすると非常に煩雑な作業になる。

これは、ホテル業界のシステムがビジネスホテルから育ってきていることに起因する。1人で泊まるのが基本で、サービス内容もシンプルなビジネスホテルでは、変更の操作が必要な場面はあまり多くない。一方、リゾート施設は家族連れが多く、サービスも多岐にわたるので変更が頻繁に発生し、結局は電話対応に頼らざるをえなかった。

我々はシステムの改善に10年かけて対応してきたが、ようやく完成に近づき、最新版のシステムを現在、一部の施設で試験運用している。このシステムを今年の年末までに「界」ブランドの全施設に導入完了させるのが目標だ。

この先の5~10年で、システムの使い勝手の改善という部分が旅館・リゾート業界で最も大きく変わっていく領域だと予測している。

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