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星野代表が描く「次世代への事業承継」と海外進出 2028年ニューヨーク州に温泉旅館を開業予定

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  • 森川 天喜 旅行・鉄道作家、ジャーナリスト
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――上手く事業承継するコツのようなものはあるのか。

これは世間一般に言えることだが、次の世代の人たちというのは、前の世代の人たちが考えているよりも優秀だ。その優秀な人たちに、ある程度の失敗を経験させないと、経営の感覚のようなものが身についてこない。だから経営承継はなるべく早めに始め、計画的にある程度の年数をかけて少しずつ身を引いていくのがいい。ある日突然、いきなり引き継ぐというのは無理があるし、最悪なのは後戻りすることだ。

経営がファミリーを離れても価値観を守れる?

――いったん身を引いたら、口出ししないということか。

何がイノベーションにつながるかだとか、どの事業を取捨選択すべきかといったことは、その時代ごとの市場環境に依存する。だから、将来の星野リゾートの経営者が、仮に「旅館業はやめる」と決断したとしても、私は気にしない。ただし、ビジネスの内容は変化したとしても、星野リゾートという会社が守るべき価値観は、きちんと引き継がれていかなければならないと思っている。

星野リゾートは私が4代目となるファミリービジネスだが、ファミリービジネスの最大のいいところは、上場企業と異なり収益の最大化を絶対的な目標としなくていいことだ。守るべき価値観に基づいて、企業資産をどのような目的で社会に対して使うのかというビジョンを、ファミリーが決めることができ、それが守られていくというのが大事なポイントだ。社員にとっては安心材料になるし、社会に対しては企業の安定した存在感として寄与する。

――経営がファミリー(創業家)を離れ、マネージメントチームに引き継がれても、そのような価値観を守ることはできるのか。

最近のビジネス研究では、経営陣が担当する部分とファミリーが担当する部分を明確にしていくのが正しいメソッドだと提唱されている。企業の価値観に沿った経営がなされ、ぶれずに目標に向かって進んでいるかを確認するのが、ファミリーの役割になる。

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