「中国人観光客2.0」日本に求める"6つのサービス" 「"爆買"の次に来るもの」北京大学MBA生の考察

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中国人観光客は、1つの都市に長期滞在するケースもありますが、複数都市や地域を周遊する旅行スタイルも増えています。

また、今までは大都市を中心に観光をして終わりだったのが、地方に足を運び、日本のローカルな伝統や地域体験を求める中国人観光客が増えています。

そのため、地方自治体や近隣事業者が連携して周遊ルートを整備し、交通機関や宿泊施設をセットにしたパッケージを提案することで、滞在日数や1人あたりの消費額アップが期待できます。

たとえば下記のようなプランが考えられます。

「大都市観光」から「地方観光」へのニーズの拡大

【4】「黄金ルート+α」の周遊プラン

「東京→富士山→京都→大阪」の黄金ルートに加え、さらに地方の温泉地や国立公園、離島などを組み合わせれば、新しい旅の発見を提供できます。

1回の訪日で複数エリアを巡るため、移動の手間が面倒と感じる方には、乗り放題の観光パスや荷物宅配サービスをセットにしたプランが喜ばれます。

【5】広域連携のサービス

複数の市町村や県が連携して、共通の割引クーポンやデジタルパスを発行すると、地域をまたいだ旅程が作りやすくなります。さらに、SNSの公式アカウントやキャンペーンを共同で行うことで、インフルエンサーの活用やクチコミ拡散をより大規模に仕掛けられます。

→ 例:乗り放題チケットと周辺アトラクションの割引クーポンをひとつにまとめ、中国語のパンフレットや特設サイトでわかりやすく案内します。

【6】ローカルならではの「ディープな日本」を知るサービス

大都市圏と違う自然環境や食文化、伝統芸能など、地域特有のリソースはその地域に足を運ぶ決め手になります。

近年は「定番観光地はもう行ったので、次はディープな日本を知りたい」というリピーターが増えているため、地方の魅力を発掘・再編集して発信することが重要です。

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