浜崎あゆみに「今も40代が救われている」深い理由 「タモリも絶賛」令和もあゆが求められている

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それでも、1999年から出場した15回の紅白を思い返しても、体から絞るように出すエモーショナルな歌声と、1年の疲れを吹き飛ばすような、華やかな衣装が強く残っている。

2000年の『SEASONS』の白い大きな帽子とドレスはフランス人形さながらだったし、2005年の『fairyland』の花がたくさんついたドレスも本当に可憐だった。また彼女のステージを紅白で見てみたいと思ってしまう。

浜崎あゆみ
アジアツアーでは、keitamaruyamaの見事なプリンセスドレスを身にまとい歌った(画像:本人の公式Instagramより)

「第2の思春期」と重なるあゆの姿

虹って不思議なのにウソっぽくないし、見た人をハッピーにする。私もそうでありたいと思った」(アルバム『RAINBOW』〈2002年〉について)

かつて、そう語った浜崎あゆみは、虹も出ないほどの嵐を乗り越え、多くの仲間を連れ、力強く歌い続けている。

彼女の歌を聴き、青春を過ごした同世代は40代半ばとなり、第2の思春期に差し掛かる。慌ただしく時が過ぎ、中年層、どう生きていいか悩んでしまうタイミングでもある。時代から賛も否も溺れるほど浴びながら、終わらず、煌びやかに振る舞い歌う彼女の姿は、世紀末とは違う救いがある。

なんだかんだやってくんだね 終わりの鐘が鳴る日まで〉(『Aurora』2024年)

なんだかんだ、今も輝く浜崎あゆみ。ノスタルジィとは別で、改めて聴きたいと思う。

田中 稲 ライター

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たなか いね / Ine Tanaka

大阪の編集プロダクション・オフィステイクオーに所属し、『刑事ドラマ・ミステリーがよくわかる警察入門』(実業之日本社)など多数に執筆参加。個人ではアイドル、昭和歌謡・ドラマ、世代研究、紅白歌合戦を中心に執筆。著書に『そろそろ日本の全世代についてまとめておこうか。』(青月社)、『昭和歌謡 出る単 1008語』(誠文堂新光社)がある。

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