マタギ修行する31歳、秋田で送る「最高の移住生活」 4LDKの一軒家に1人暮らし、山で糧を得て生きる

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「除雪機は元から家についていたんです(笑)。これはめちゃくちゃ便利。この地域は雪の量はハンパじゃなくてスコップで雪かきしていたら、いつ終わるんだって感じですが、除雪機だったら、慣れれば5~6分で除雪完了です」

ちなみに除雪機だけでなく、家具もそのまま残っていて、好きに使っていいとか。1人暮らしには、十分すぎる物件である。これで家賃は5万円だというから驚きだ。

「これでも相場より高いんですが、この内容ですし、おそらく築年数的にはこの地域の中で一番新しいと思います。古い空き家かこの家かという2択(笑)。妻の移住を許可する最低条件は“新しい家”でしたので、契約しました」

ちなみに東京の住まいは1LDKで家賃15万円。最寄り駅まで徒歩3分。だが、エキチカというなら、こちらも負けない。比立内駅まで徒歩3分、車で1分。集落随一の中心地で、どこに行くにも車で5分圏内だ。

リビング
阿仁の家の広々としたリビング(写真:岡本健太郎さん提供)

新米・マタギの日々の暮らし

家賃込みで毎月の生活費は10万円ほど。コワーキングスペースは月額3000円なので、主な支出は光熱費や食費だ。そのうち食費に2万円以上使っているという。「外食が多いので」と苦笑いするが、マタギ修業に精進する日々、しかもこの地で外食とは?

「飲み代じゃなく、お昼ご飯代です。がっこステーションから車で2分の『道の駅あに』に食堂があるので、お昼はそこに食べに行くことが多いです。飲むときは友だちの家で“宅飲み”しています」

気持ち的には自炊したいのだが、能力的にできないそう。夕食は阿仁の“贈与経済的な風土”に助けられている。釣った魚を、お世話になっている猟友会の会長さんにおすそ分けに行くと、お返しに「これ、食べるが?」と手作りのおかずを持たせてくれる。

マタギの修業は狩猟だけではない。川釣り、山菜やきのこの採集も大事な修業である。

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