会社の「倒産リスク」を"見える化"する4つの方法 安全性は、会社の体つきと血液の流れをみる!

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資金繰りに行き詰まるとは、業績不振などで「借りていたお金を期日までに返せなくなる(債務不履行に陥る)」ことです。手元の資金が枯渇して、「不渡りを出す(手形や小切手の支払いが滞る)」と、すべての金融機関にその事実が通告され、今後の融資が受けにくくなってしまいます。人に例えるなら、出血している重症患者が輸血を受けられないのと同じで、大変危険な状態です。

そして借入金を期限内に返済できず、返済猶予や追加融資にも応じてもらえなかった場合、会社は債務不履行状態となり、破産を申請することになります。

安全性は、会社の体つきと血液の流れをみる

では具体的に、決算書のどこをみれば会社の安全性がわかるのでしょうか。3章の収益性の分析では、損益計算書を主に使いましたが、安全性を分析するときは、貸借対照表とキャッシュ・フロー計算書の2表を使います。

人間と同じで、健康かどうかを知るには、体の内部(脂肪・筋肉・骨格の状態)や、血液の流れをみることが欠かせません。つまり会社の資産がどのように構成されているのか、また現金の動きに異常はないかを確認するのが、安全性分析なのです。

先ほど「会社が倒産するのは資金繰りに行き詰まったとき」と説明しましたが、資金繰りに行き詰まる会社の決算書には、最終的に次の2つの異常が現れます。

①資産の元手のうち、借金(他人資本)の割合が極端に大きく、バランスが悪い

②現金を生み出せていない

①と②は関連しており、事業から現金を生み出せないと借金が膨らみ、最後には返済不能となります。つまり倒産する会社は、貧弱な骨格で、大量の血を流しながら走っているようなものなのです。

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