「『これが正解』という通勤リュックが、なかなか見当たらない」という悩みを、ビジネスマンから伺います。黒・紺・グレーのシンプルなものが増えましたが、確かに「ベストというより、無難な選択肢が多い」ように見えるのです。
もちろん「ジャケットにスポーツリュック」という明らかな悪目立ちは減ってきましたが、それでもビジネスリュック姿に違和感がないわけではありません。
これまで筆者はビジネスマンから依頼を受け、この道20年、のべ5409人の買い物に同行してきました。買い物におけるプロユーザーとして、「ビジネスリュックの印象をワンランク上に変える」視点について解説します。
必ずしも「シンプルな形状」がベストではない理由
リュックを背負ったジャケット姿に違和感がある理由は明らかで、「アイテム同士の印象が掛け離れている」ことに起因します。だからこそ素材や形状に工夫を凝らし、「ドレス感を高めたビジネスリュックが求められてきた」という背景もあるのですが、この理論の落とし穴は見逃せません。
たとえばビジネスリュックの形状については、ラウンド型よりスクエア型を選ぶこと。というのもネクタイの剣先やシャツ・ジャケットの襟型など、大半のビジネスアイテムは直線的なので、ラウンド型よりもスクエア型リュックが馴染みやすいのです。
たしかに「レジャー用リュックの大半がラウンド型」ということからも、ドレス感を高めるにはスクエア型が好ましいと言えますが、素材によっては「リュックというより、スーツに箱を背負っている」ように見えませんか。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら