「億り人」も集まる、知られざる投資家イベント 投資信託という巨大マーケットに集まる面々
インデックス投資のイベントって?
「インデックス投資ナイト」──。
インデックスファンドを愛する個人投資家向けに毎年開かれるイベントがある。2009年に始まり、2024年には7月6日夜に東京・渋谷で開催。チケットは完売となり、会場は140人で満員、オンラインのライブ配信も220人が視聴した。
プログラムの内容は座談会や講演で、希望すれば、2次会の懇親会もある。今回の討論は「『とりあえずオルカン』で勝てるのか?」をテーマに白熱した。
登壇したのは、元日本経済新聞編集委員の高井宏章氏、現日経編集委員の田村正之氏、投資信託クリニック代表のカン・チュンド氏、なかのアセットマネジメントの中野晴啓氏ら。今年年初に亡くなった経済評論家の山崎元氏も毎回顔を出していたという。投信ではおなじみの顔ぶれで、北海道や沖縄県からも、プロの本音トークを聴きにくる人が後を絶たない。
このイベントを主催するのは7人のボランティアからなる実行委員会だ。その中の一人、水瀬ケンイチ氏は、「梅屋敷商店街のランダム・ウォーカー(インデックス投資実践記)」というサイトを運営している。02年からインデックス投資を手がけ、毎月投資し、資産は1億円を突破。サイトではハンドルネームで顔も出さないが、実はIT企業の会社員である。