自民総裁選の裏で岸田氏が「虎視眈々と狙うこと」 激化する菅・麻生氏との「キングメーカー争い」

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確かに菅氏は小泉陣営の“最高司令官”として振る舞っており、菅、小泉両氏のお膝元・神奈川の地方議員は「12日の告示後に党員名簿を渡され、(党員・党友に対する)支持要請電話の回数や結果などを、毎日菅事務所に報告している」と首をすくめる。

そもそも、2021年の前回総裁選で再選を目指していた菅氏は、想定していなかった岸田氏の“奇襲”で、あっという間に「戦う気力をなくした」と言われており、続投断念に追い込まれた。以来、復讐心をたぎらせてきた菅氏にとって、「今回はまさに岸田氏との雌雄を決するリベンジマッチ」(無派閥ベテラン)とみられているのだ。

麻生氏は急上昇の高市氏が“救いの神”にも

そうした中、唯一派閥を存続させて総裁選に臨んだ麻生氏は「小泉氏は人気先行だ。(総裁選討論会での発言をみれば)あのままでは国会審議で行き詰まりかねない」と周辺に漏らしているという

ただ、今回の総裁選で同派所属議員たちは、“同派代表”の河野氏以外に、複数の議員が上川、小林両氏らの陣営にはせ参じており、「完全に分裂状態」(派若手)だ。しかも、麻生氏の“石破嫌い”も続いているため、「麻生氏自身が、総裁選戦略を決めかねている」(同)のが実態とみられている。

そうした中、小泉、石破両氏と距離を置く麻生氏にとって、「“救いの神”となりつつある」(政治ジャーナリスト)が高市氏だ。総裁選が中盤を迎えた段階での各種情勢調査では「小泉、石破両氏に割って入る勢い」(選挙アナリスト)とされ、「麻生氏も意を強くしている」(側近)といわれる。

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