「アメリカ大統領選討論会」を若者たちが見た本音 ニューヨーカーたちとバーで討論会を見てみた
討論自体は、まさにいかに平常心を保つかという神経戦となったが、CNNが討論会終了後に発表した世論調査によると、ハリス氏が討論で勝利したとする回答が63%となり、トランプ氏(37%)を大きく上回った。
バイデン氏から候補が変わって勢いがあると言われるハリス氏だが、今回の大統領選は非常に僅差の戦いとなっており、いつにも増して激戦州における「誰に投票するか気持ちが固まっていない」無党派層の動きが重要となっている。
トランプ氏は怒りを露わにする展開に
こうした中、「極度の接戦の膠着状態」(ネイト・コーン、ニューヨーク・タイムズ政治アナリスト)の流れを変えたい2人の初対面でしかも一騎打ちとなった討論会。ハリス氏は時に笑みを浮かべ、落ち着いて事実を述べ、徐々にトランプ氏の顔に泥を塗る発言を繰り出し、トランプ氏の気分を逆撫でした。
一方、トランプ氏は司会のABCテレビアンカーらに発言は「事実ではない」と数回に渡りダメ出しをされ、90分間の討論の前半ですでに声を荒らげるようになった。質問の答えをはぐらかし、怒りを露わにするというトランプ陣営にとっては「避けたいシナリオ」に陥った。
アメリカメディアによると、ヒラリー・クリントン元国務長官vs.トランプ氏の2016年大統領選挙以来、テレビ討論会で両候補がステージ上で握手をしたことはないという。しかし冒頭、演台に向かおうとしたトランプ氏に大きく近寄り、笑顔で右手を差し出したのはハリス氏。初対面の2人は、大統領候補として8年ぶりに軽く手を握った。
ハリス氏は、討論会会場に観客がいないテレビ中継オンリーであることを意識し、カメラをまっすぐに見つめ、テレビの前の有権者に直接訴えることに努めた。
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