BYDの2024年上半期の販売台数は、EVとPHVの合計で161万3000台。車載電池などを含む自動車関連事業の売上高は2283億1700万元(約4兆6522億円)と、総売上高の75.82%を占めた。
また、上半期は(電子機器の受託生産サービスなどの)エレクトロニクス事業も好調に推移し、同事業の売上高は727億7800万元(約1兆4829億円)と前年同期比42.45%増加した。
注目すべきなのは、上半期のEVとPHVの販売台数が前年同期比28.46%増加した一方で、自動車関連事業の売上高の伸び率は同9.33%にとどまったことだ。販売台数と売上高の伸び率に大きな落差が生じたことは、価格競争の影響(による車両1台当たりの収入減少)の表れにほかならない。
「価格破壊王」の呼び名に反論
にもかかわらず、自動車関連事業の上半期の粗利益率は前年同期より3.27ポイント高い23.94%を記録した。これを競合他社と比較すると、吉利控股集団(ジーリー)の上半期の粗利益率は15.1%、収益性の高さで知られる理想汽車でも同20%であり、BYDの強さが際立つ。
中国の業界関係者の間では、過当競争の中で値下げを率先して仕掛けて市場シェアを拡大したBYDを「価格破壊王」と呼ぶ向きが少なくない。
だが、BYD創業者で董事長(会長に相当)を務める王伝福氏は、それに真っ向から反論している。王氏は2024年6月に重慶市で開催されたフォーラムで、次のように持論を述べた。
「価格破壊は競争であり、市場経済の本質だ。すべての企業家は競争に参画しなければならず、その中で抜きんでなければならない」
(財新記者:翟少輝)
※原文の配信は8月30日
記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら
印刷ページの表示はログインが必要です。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら
無料会員登録はこちら
ログインはこちら