映画業界も驚く「ホラー映画」若者にヒットの裏側 「あのコはだぁれ?」おばけ屋敷の様な上映回も

著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

『呪怨』シリーズなどで知られる清水崇監督が、本格演技初挑戦となる渋谷凪咲を主演に迎えて撮った同作は、昨年公開されたGENERATIONS from EXILE TRIBE主演のホラー映画『ミンナのウタ』のDNAを引き継ぐホラー作品。

とある夏休み、補習授業を受ける男女5人の教室で、いないはずの“あのコ”が怪奇を巻き起こすさまを描き出す学園ホラーだ。

あのコはだぁれ? 渋谷凪咲
とある夏休み、臨時教師として補習クラスを担当することになった君島ほのか(渋谷凪咲)は、“いないはずの生徒”の存在に気付く。©2024「あのコはだぁれ?」製作委員会

夏映画の大作がひしめく中、7月19日から全国227館で上映を開始した同作。映画業界の慣習として、興収10億円以上というのがヒットの目安となるが、9月1日までの動員は93万8114人、興収は11億209万6320円を記録。東宝作品、ディズニー作品の強さが目立つ中で、松竹作品である同作がヒットの目安となる興収10億円のラインを突破している。

動員も好調であるため、ファーストランを終えた8月30日以降も、継続して同作の上映を希望した劇場が222館、ほとんどの劇場が続映に名乗りを上げている。

しかも上映時間を早朝ではなく、午後帯、夜帯、レイトショーなど比較的観やすい時間帯で組んでいる劇場も多い。 

学生たちがこぞって映画を見る

公開初日から劇場には小学生・中学生・高校生のグループ客、カップルなどをはじめとした10代、20代の若者層がこぞって来場。映画製作者連盟が発表した昨年(令和5年)の映画入場料の平均客単価は1424円だったが、同作の客単価は1174円とかなり低めの数値だ。

現在、ほとんどの映画館の小中高生の学生料金が1000円ということで、この数字からも、学生をはじめとした若者が劇場に足を運んだことが裏付けられる。

まさに夏映画の意外な伏兵として数字を積み重ねた『あのコはだぁれ?』だが、同作の宣伝プロデューサーを務める山崎栞氏も「本作は若者向けの宣伝を意識した」と狙いを明かす。

関連記事
トピックボードAD
ライフの人気記事