そのプロフェッショナルファームには
成長する人たちがいる
KPMG/あずさ監査法人
Top interview
活力ある人材に満ちた組織は、顧客企業の成長の礎となる
社会に信頼を、変革に力を
―7月に理事長に就任されました。率直なお気持ちをお聞かせください。
企業の収益力の回復と企業統治のあり方を巡り、日本でもスチュワードシップコードとコーポレートガバナンスコードが導入されました。これにより我が国の資本市場の健在な成長が期待されているわけですが、一方では残念ながら企業開示における不正事件が絶えない現状があります。そうしたなかで監査業務を通じて資本市場を支える役割を担う私たち、プロフェッショナルファームに対する社会からの期待とともに、私たち自身の使命を強く感じています。その期待にお応えし、責任を全うするために全力をあげないといけないという気持ちでおります。
―グローバルに展開するKPMGグループの一員として、あずさ監査法人が目指す姿とはどのようなものでしょうか。
このたび、KPMGは新しい組織理念「Inspire Confidence, Empower Change」(社会に信頼を、変革に力を)を掲げました。これを実現するために、私たちは「提供するサービスの品質」「KPMGジャパンの総合力」「人材育成」という3つのキーワードに基づく施策を始めています。まず、品質の面では、例えばあずさ監査法人の場合は、IT監査の充実や実証手続きにおけるデータアナリティクス技法の導入などを推進して、会計情報の信頼性を高める取り組みを行っています。と同時に、私たちは高い倫理観を持ち、顧客企業が間違っているときには明確に「ノー」と言って、より適切な方向に導くことができるよう、日々の業務を行っています。
2番目の総合力とは、監査保証業務から税務、アドバイザリー業務など、さまざまなサービスラインを適宜連携させながら、グループが一体となって顧客企業にサービスを提供するということを示しています。
最後の人材育成で重要視していることは、あずさ監査法人とKPMGジャパンの職員全員が誇りを持って働き、キャリアを積むことのできる職場を実現するということです。プロフェッショナルファームにとって唯一の資産は人材であり、人材の成長イコール組織の成長となります。そして、私たちの組織の成長は、顧客企業の持続的成長へと結びつくものです。私たちは教育研修など人材への投資は惜しみなく行っており、最近は海外のKPMGグループとの共同研修などにも力を入れております。
志を共有する人材とともに
―貴法人としては今後どのような人材を求め、どのような組織を目指していくのですか。
端的に申し上げれば、グローバルな視野を持ち、そして与えられた仕事をやり抜く意志と力を持った人材を求めています。私たちは、多様な価値観、多様な人種や国籍がミックスされた組織を通して、顧客企業が求めるグローバルニーズにお応えしていくことができればと考えています。そのために職員の語学教育が必要であれば、その機会は積極的に提供します。直近3年間で海外研修を受けた職員は約900人、国内での語学研修受講者数は約3800人に達する見込みです。一方で海外KPMGグループの職員も積極的に受け入れています。
人口減少時代に入り、日本経済は今、大きな転換点にあります。そのなかにあって私たちは、企業の皆様からもまた職員からも選ばれるプロフェッショナルファームでありたいと考えています。そうした志を共有し、新しい課題に挑戦する意欲を持つ人材とともに、資本市場と社会の発展に貢献してまいります。