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最後に、「パワートレインの意向」の結果を紹介する。これは、「次にどのパワートレインのクルマを購入したいと思うか」を聞いたもので、電動化シフトへの意識を見ることができる。

結論から述べると「電気自動車(BEV)意向は増加し、ガソリン車は減少。しかしハイブリッド車(HEV)の人気の高さは変わらず、多数派をしめる」となる。

大きな転換点は、2020年10月のいわゆる「カーボンニュートラル宣言」であろう。菅前総理は、2050年までに温室効果ガスの排出を全体としてゼロにする、カーボンニュートラルを目指すことを宣言した。

その中の取り組みのひとつとして自動車の電動化も盛り込まれており、その影響もあってかガソリン車の意向率が低下して、BEVの意向率が上昇し始めている。

当時、国内BEV販売の中心は日産「リーフ」であった(写真:日産自動車)
当時、国内BEV販売の中心は日産「リーフ」であった(写真:日産自動車)

2020年10月調査時点では、51%ほどあったガソリン車意向が4ptほど低下し、その代わりとしてBEVの意向が17.5%まで上昇する。それまでの数年間は13~14%の間でほぼ動かなかったBEVが、一気に増加した。

そのあと政府は、2022年3月にBEVの補助金上限額をそれまでの40万円から、2倍以上となる最大85万円へと大幅に引き上げる。軽自動車BEVも、それまでの20万円から最大55万円へ、プラグインハイブリッド車は20万円から最大55万円へと増額された。

BEVに関心を持っている人「約2割」

その後もガソリン車の意向は低下し、2022年10月調査の44.4%を底に、ほぼ45%程度に落ち着く。5~6年の間で1割程度、意向が低下しているわけだ。

一方のBEVは、2022年10月調査では21.4%まで増加。パワートレインは、複数を比較検討することもあるから、本設問は複数回答で聴取しているが、それでも2割を超えてくるとなると、もはや「BEVは一部の人が買うもの」とは言えない規模に見えてくる。

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