偏差値50以下の地方私立大学を出て、四国コカ・コーラボトリング社に入社した山岡彰彦氏。同社はザ コカ・コーラ カンパニーの日本法人、日本コカ・コーラ社のフランチャイジーであるボトラー社の1つです。
本社勤務の同期がスーツを着てオフィスで仕事をしているのに、雨風にさらされて外回りをしている自分に情けなさを感じ、商品を運びながら逃げ出したくなるような毎日を過ごしていました。
ときには理不尽に客先から叱られることも。自分が目指すものは何なのか、ぐるぐる考えながら過ごしたルート営業の日々に、先輩や上司、得意先から言われた言葉やアドバイスが、山岡氏をセールス日本一へと導きます。
そんな山岡氏の体験とは――。『コカ・コーラを日本一売った男の学びの営業日誌』より一部抜粋・編集してお届けします。
お店を敬い、商品を愛する
その日は、目が覚めた布団の中からでも強い雨が降っていることがわかる朝でした。
外回りの配達を抱えるルート営業にとって、雨の日はなんとも言えず憂うつな気持ちになります。朝礼を済ませ、一通り準備を終えたら着替えの制服を助手席に載せて、タオルを首に巻いて出発です。何軒かの店を回り、依岡酒販店に来ました。
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