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――G7気候・エネルギー・環境相会合の結果をどう評価しますか。
世界の国々が参加するCOP29で成果を挙げるためにも、先行するG7での合意内容はきわめて重要な意味を持っている。
ここ数年、G7での合意内容は、COPでの温室効果ガス排出削減対策強化につながる合意形成の土台になってきた。2023年は「化石燃料からのフェーズアウト」という文言が初めてG7広島サミット首脳会合の共同声明で盛り込まれた。また、今回の合意では、初めて石炭火力発電のフェーズアウト年が書き込まれた。
ただし、科学的な視点で見た場合、取り組みは遅すぎると言える。
世界の気温上昇を産業革命当時から1.5度以内に抑えることは、地球温暖化による悪影響を抑えるうえできわめて重要だ。そのためには世界全体での温室効果ガス排出量を早期に減少に転じさせなければならない。
しかし排出削減が進まず、「1.5度目標」に沿った排出削減経路と実績とのギャップは年々大きくなっている。だからこそ、G7は先進国として排出削減でリーダーシップを発揮する責任が求められているのだが、取り組みは不十分だ。
石炭火力廃止への取り組みは不十分
――どのような点が不十分なのでしょうか。
地球温暖化に関しては、CO2排出量の多いエネルギー分野が最も大きな原因を作り出している。中でも電力分野の寄与は大きく、石炭火力発電の存在が最大の問題となっている。つまり、石炭火力発電をいかに早くやめ、そこから脱却するかが求められている。
石炭火力の扱いは、G7やCOPの場でもここ数年の大きなテーマであり続けてきた。しかし、いまだに廃止の道筋を描き切れないのが実情だ。
――今回のG7気候・エネルギー・環境相会合の共同声明で、石炭火力発電の廃止時期については「2030年代前半まで」と年限が明記されました。このこと自体は大きな前進では。
石炭火力の全廃は最優先課題であり、時期について初めて明記されたことの意義は大きい。特にG7会合の直前に、アメリカのバイデン政権が石炭火力発電に関する新たな規制強化措置を打ち出したことは議論に大きな影響を与えた。
アメリカで2039年以降も石炭火力発電所の運転を続けるためには、2032年までにCO2排出量を90%削減または回収する対策を取らなければならないとされた。いずれの場合も莫大な設備投資費用がかかるため、事実上、石炭火力発電の存続は困難になる。
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