「"受験失敗"から大逆転!」37歳女性の"海外挑戦" なんと「カンボジアで不動産会社」いきなり起業

✎ 1〜 ✎ 41 ✎ 42 ✎ 43 ✎ 最新
著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

奥田さんは震災当日のことを鮮明に覚えているという。

「普段はブランドものには興味ないのですが、その日は銀座にあるお店に夫と結婚指輪を見にきていたんです。そしたらズドンって音がして、窓ガラスが割れて……。指輪は買わずに、少し落ち着いたところで急いで帰宅したら、テレビで地元の石巻が大変なことになっていると知ったんです」

結婚指輪選びという幸せの最中での災害。しかも家族のいる地元が大きな被害に襲われている。もう気が気ではなかった。

「テレビの映像から目を離せなくなって、他のことが何も手につきませんでした。家族と連絡がついたのは3日後でした。すぐに地元に戻ろうって決めましたね」

夫が同郷だったこともあり、決断までの時間は早かった。

そして引き戻されるかのように原点の石巻に戻り、復興の現実と向き合う中で、再び自身で会社を立ち上げる準備を始めることになる。

学生時代とは違い、今度は準備期間に時間とお金も要することになった。

家族のために環境をしっかりと現地で下調べも入念に行う(写真:奥田けいこさん提供)

そして「カンボジア」で新会社を設立

カンボジアで設立した奥田さんの会社のオフィス

「地元に戻って子どもが生まれて、子育てが始まりました。同時に復興の現状を見ながら、いろいろ思うことがあって。当たり前のことなんですけど、一生で何度も買わないような家や車ですら、モノってこんな一瞬でなくなってしまう、消えてしまうんだなって思って。悔いが残るくらいならやりたいことは今やろうと思って。それで思い切って海外に出てみようってなったんです。人生の中で他の国で暮らす時間があってもいいなって。ちょうど、子どもにも日本語以外に、英語と中国語を学んでほしかったので」

こうして、奥田さんの新会社は、海外に拠点を置くことになる。

学生時代、稼ぎながら飛び回っていたあの頃の気持ちが再燃し、今度は家族、子どもたちと一緒にカンボジアの地へと降り立つことになる。

*この記事の続き:「ツテなしコネなし海外起業」37歳女性の大胆人生

松原 大輔 編集者・ライター

著者をフォローすると、最新記事をメールでお知らせします。右上のボタンからフォローください。

まつばら・だいすけ / Daisuke Matsubara

富山県出身。編集者・ライター・YouTubeプロデューサー。中央大学法学部卒。在学中より故・永谷修氏に師事。大学卒業後、講談社生活文化局にて編集見習いとなる。その後、文藝春秋『Sports Graphic Number』編集部などで編集者・記者を経て、2018年に独立。書籍の企画、編集や執筆活動、YouTubeの動画制作・プロデュース、アーティストマネジメントなどを行っている。

この著者の記事一覧はこちら
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

関連記事
トピックボードAD
キャリア・教育の人気記事