「職場で会社批判ばかりする残念な人」へ賢い対処法 「否定することができる自分はすごい」と錯覚
「びっくり」したのは、退職の気配に気づけなかったからだと思います。昔と違って今はSNSも普及していますし、退社を決意するまでの相談を、社内の人や身近な人にするとはかぎりません。そういった意味では「辞めそうな兆し」は昔よりもわかりにくいと思います。
また、最近の真面目な若者ほど「立つ鳥跡を濁さず」の精神で、退職を決意してからも適当にはせず、最後まで仕事を頑張ったりします。そうすると、「あんなに頑張ってやる気もあったのになぜ?」という勘違いが起こります。
結局は、目が行き届いていなかったゆえの「びっくり退職」です。何も言わなければ不満がないだろうと、評価がおろそかになったり、人間関係の悩みに気づけなかったり。今の職場を離れたほうがメリットは大きいと感じる理由があったはずなのです。
「最近の若者は…」と言うのは簡単
若手の「びっくり退職」にムカムカしてしまう気持ちも、わからなくはありません。教育した努力が無駄になってしまった以外にも、相談されなかったことで、信頼されていなかったと感じたり、社内での自分の評価が下がってしまったり、有能な若手であったなら、部署の売り上げにも影響が出たかもしれません。
でも、それはあくまで上司の都合で、若手の都合とは何の関係もありません。どちらかが我慢しなければならない都合が、今まで、偏り過ぎていたということはないでしょうか。
「最近の若者は……」と言うのは簡単ですが、上司にとっては突然でも、若手にとっては突然ではなかったのだと思います。優秀な若手がなぜ、突然退職してしまうのか? 古い価値観が更新されていたのか、会社の仕組みに問題はなかったのか、きちんと向き合っていく必要があると思います。
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