日本の電機メーカーはCESで「ど派手演出なし」 韓国・中国勢を横目に新製品展示から距離置く

拡大
縮小
CES2024
「CES2024」会場でのホンダのブース。新グローバルEV「Honda 0シリーズ」が初公開されたこともあって多くの人が詰めかけた(記者撮影)

アメリカ・ラスベガスで最終日を迎えた2024年の「CES」。世界最大級のテクノロジー見本市には、パナソニックホールディングスやソニーグループ、三菱電機など日本からも大手企業が複数出展した。

その中でひときわ活況だったのは1月9日の10時半(現地時間)から開かれたホンダの発表会だ。メディアと関係者以外の入場が制限されたブースの周りには身動きできないほど、大勢の人が詰めかけた。

華々しいコンセプトムービーとともに、新しいEV(電気自動車)シリーズ「ゼロ」の幕が落とされると、観客は大盛り上がり。多くの海外メディアがわれ先にと車を取り囲み、ブースが一般に開放されるとさらに多くの人が押し寄せた。

この記事の画像を見る(5枚)

「ワオ!」っていう技術の展示がない

ただホンダは例外。パナソニックやソニー、三菱電機、シャープのブースにも来場者は訪れているが大注目というほどの盛況さはない。

「日本のソニーやパナソニックには韓国のサムスンやLGみたいな『ワオ!』っていう技術の展示がないよね」――。

地元・ネバダ州出身のベテラン記者はそう言ってかぶりを振った。たしかに目玉となる新商品の展示が少なく、ど派手な演出もない。一方、韓国のLG電子やサムスン電子のブースでは、頭上に巨大なディスプレーが掲げられ、大きな音でアップテンポの音楽が鳴り響く。

関連記事
トピックボードAD
ビジネスの人気記事
トレンドライブラリーAD
連載一覧
連載一覧はこちら
人気の動画
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【田内学×後藤達也】激論!日本を底上げする「金融教育」とは
【田内学×後藤達也】激論!日本を底上げする「金融教育」とは
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
【田内学×後藤達也】株高の今「怪しい経済情報」ここに注意
【田内学×後藤達也】株高の今「怪しい経済情報」ここに注意
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
会員記事アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
トレンドウォッチAD
東洋経済education×ICT