12月にもある「クマ襲来」私たち日本人が戦う方法 そこには狩猟期間と報酬の問題もあった

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クマの被害が相次いで起きており、その範囲も拡大しつつある(写真:EFA36/PIXTA)

以前、北海道・知床への運転中にヒグマの親子を見かけた。思わず車を停めて写真を撮ろうとしたが、助手席に乗っていた相方にこっぴどく叱られた。専門家に聞くと、鍵をかけていてもドアノブなどに爪がたまたまでも引っかかれば壊れて開いてしまうという。

熊の走るスピードは時速約60キロメートルと言われる。オリンピック100m金メダルリストよりも早く走る(ウサイン・ボルトのトップスピードが時速45㎞)ので、走って逃げるというのは到底不可能だ。

昨年は、大みそかに熊の目撃情報も

最近ようやく寒くなって来たが、12月初旬まで暖かい日が続いていたように、最近は昔ほど寒くない。熊は12月に冬眠に入るケースが多いが、昨年の大みそか12月31日に、札幌市中央区の住宅街で熊がうろついていたのも目撃されている。

最近は穴の中で冬眠せずに、お尻の大きさ程度に穴を掘り、そこで寝ている熊もいるという。

暖冬だけでなくブナやどんぐりの実などの不作による餌不足、耕作放棄地の拡大で緩衝地帯であった畑が熊の住処になりつつある。大概、強い熊はそのまま山にいて、餌の競争に負けた熊が餌を求めて別のエリアや市街地まで侵入することになる。

特にこうして餌を求めて母熊が人里近くへ子熊を連れて来る事で餌の取り方を教えている面もある。次世代からはその場所が彼らの棲息エリアになる。冬眠する場所も人間の近くになり、人間を怖がらなくなる。

どんどん状況は変わっていく。”日本の田舎"を標榜し、人口5000人ほどの福島県西会津町では今年は90頭も捕獲されたいう。とてもではないが、追いつかない。

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