たった数回の研修で“英語の習慣化"を意識付け
企業に支持されるワンナップ英会話の
グローバル人材育成術
ワンナップ英会話

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日本企業の生き残りをかけたグローバル化戦略が本格化している。その人材確保を喫緊の課題として突きつけられた人事部門は、グローバル人材育成制度の整備を急いでいる。だが、限られた時間の中で、英語力をアップするために、どのような研修が有効なのか、明快な答えは見当たらない―。他の多くの日本企業と同様に近年、海外展開を加速している大手医用電子機器メーカー、日本光電工業は、ビジネスパーソンから圧倒的支持を集めている「ワンナップ英会話」とタッグを組み、新入社員向け英語研修を実施している。その取り組みの中に、グローバル人材育成のヒントを探ってみた。

Would you like to live in the Countryside or the City?”―。東京・新宿区にある日本光電工業の研修施設、フェニックス・アカデミー(人財開発センタ)では、黒のスーツ姿も初々しい新入社員たちが、田舎の魅力、都会の便利さについて、少したどたどしい英語ながらも懸命に話し合っていた。研修期間中は、こうした週一回の講義に加えて、毎日30分の教材を使った英語のワークを行う。同社の企業研修を請け負うワンナップ英会話の海渡寛記氏は「スピーキングと毎日のリーディングワークを織り交ぜることによって、語学学習の効果は飛躍的に上がる」と話す。

海外に異動できる人材が足りない

AED、生体情報モニタなどを扱う医用電子機器メーカーの同社は、現在、世界120カ国以上に製品を輸出している。2015年3月期売り上げでは、海外比率が24%を占めているが、「医療に国境はない」として、2020年までに海外比率を35%にする長期ビジョンを定めている。

日本光電工業
フェニックス・アカデミー
人財開発センタ 所長
古川賢治

かつて、欧米に数カ所しかなかった同社の海外拠点は、販売、開発、生産を合わせて23カ所に増え、海外従業員も約1000人と、グループ全社員の4分の1に迫る。同社人財開発センタ所長の古川賢治氏は「海外事業の拡大によって、現地トップだけでなく、一般社員も海外に異動してもらう機会が高まっています。その結果、より多くのグローバル人財が必要とされているのが実情です」と話す。国内に、販売、生産、開発の各分野の専門性を身に付け、統率力もある優秀な人財は多くいるが、英語力のベースアップが必要になる。古川氏の悩みは、多くの日本企業に共通する課題だ。

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