持続的経済成長は続くのか
この記事のタイトルから、現在の日本の財政政策に対する批判を期待された読者もいらっしゃるかもしれない。だが、ここでの議論は、経済学の前提に対するもっとも根源的な批判となるのではないかと思われる。その批判とは、持続的経済成長とは、単なる「神話」ではないかということなのだ。
私たちは、経済が成長し続けるのは当たり前のことだと考えている。しかしそれは、せいぜいここ数世紀間のことにすぎない。もしかしたら、それはあらゆる社会システムと同じく、いつか消滅するものだと考えられないのだろうか。私が『戦争と財政の世界史: 成長の世界システムが終わるとき』の執筆にあたって、つねに考えていたのはそういうことであった。
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【近代世界システムの誕生と国債の発行】

