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ブラジルでの成功を目指して
~最新動向と事業展開・税務・法務のポイント

  • 制作:東洋経済企画広告制作チーム
三菱東京UFJ銀行
副頭取
守村 卓 氏
人口2億人、GDP世界第7位の巨大市場、ブラジルへの関心が高まる中、その現状や今後の展望などを探る経営支援セミナーが3月、大阪、名古屋、東京の3会場で行われた。冒頭、あいさつに立った三菱東京UFJ銀行副頭取の守村卓氏は、日伯修好通商航海条約が結ばれて120年になることに触れ、「不十分なインフラや複雑な税制など課題も多い」としながら「だからこそ詳細な情報が大事」だと指摘。「より質の高い情報を提供して、ブラジルに進出する日本企業を支援したい」と語った。その後、各分野の専門家や駐日ブラジル大使などが講演を行い、参加者は熱心に聞き入っていた。
【共催】三菱東京UFJ銀行、東洋経済新報社
【協賛】KPMG/あずさ監査法人、アンダーソン・毛利・友常法律事務所

【講演Ⅰ】
「ブラジルの政治経済見通し」

ブラジル三菱東京UFJ銀行 取締役
川原 一浩 氏

ブラジルでは中産階級が拡大しており、人々は元気な様子に見える。だが、国としての体力は低下しており、オーバーホールが必要な状態だと川原氏は指摘。今年のテーマは変化だとして、「財政が悪いと信頼感が低下し、最終的に景気が低迷するため、ルセフ大統領は、財政を改善することで、景気上昇に向けた良いサイクルに転換しようとしている。プライマリーバランスは、今年以降黒字に戻りそうだ」と見通しを示した。そして、「財政再建案が具体化する等課題に対する方向性は見えてきた。今後は、増税や支出削減等に対する民衆の不満に対応しつつ、掲げた政策を実行できるかどうか、大統領の忍耐力・実行力が重要だ」と語った。

【講演Ⅱ】
「ブラジルでの成功を目指して」

ブラジル三菱東京UFJ銀行 頭取
小池 淳介 氏

ブラジル経済は足元では低空飛行中だが、10年単位で見れば着実に成長し基礎力強化を図ってきているとしたうえで、今後の10年を読み取ることが大事だとした。小池氏は、「ペトロブラス汚職疑惑」「水不足/電力不足」「リスク耐性」「インフラ投資」「ブラジルコスト」などのブラジルの今後を読み解くための10のキーワードを挙げた。そしてそのどれもが短期的に解決できることではないと念を押しながら一つひとつについて説明。「質の面でもブラジル経済は拡大する方向にある。日本とブラジルとのパートナーシップは重要であり、日本企業にとって2億人の一大市場は魅力的である。中長期的にはきっと期待に応えてくれる」と述べた。

【講演Ⅲ】
「ぺルナンブーコ州・機会に満ちた土地」

ぺルナンブーコ州投資局 インテリジェンス・マネージャー
カミラ・ロペス 氏

ロペス氏はブラジルの北東部に位置するぺルナンブーコ州について紹介。面積は北海道より少し大きく、人口は900万人強。ブラジルで最も成長が加速しており、2013年にはGDPが3.5%成長し、新規の雇用も生まれているとした。そしてニューヨークから飛行機で7時間、欧州から9時間と地理的条件も良く、州都レシフェの港は船舶の規模にも制限がないとした。さらに道路、鉄道などのインフラ投資も行っていて、日本企業も含めて多くの海外企業が進出しており、減税などの優遇措置もあり、「生活環境も良く、文化的に豊かであり、伝統工芸なども優れている」と、同州の魅力をアピールした。

「ミナスジェライス州・投資の魅力」

ミナスジェライス州投資局 マネージャー ビジネス・プロスペクティング・オフィス
カルロス・アウグスト・ダ・シルバ・ホムアルド 氏

ミナスジェライス州は日本と古くから友好関係があり、日本企業は1960年代から同州に進出。山梨県と姉妹都市の提携も結んだ。その州のことをホムアルド氏は「多様性に富んだ州」だと紹介し、鉄鋼の生産量が国内1位であり、世界銀行が南米ではビジネス環境が最も整っていると評価していることなどを解説した。そして同州の投資局は連邦政府などとも連携しながら、進出企業の業務拡大やパートナー探しなどをサポートし、人材育成プログラムも整えていることや、グリーンエコノミー、自動車部品など優先的な分野を設定していることに言及し、「日本と同様に古いものと新しいものが良い形で共存している」と語った。

【特別講演】
「ブラジルと日本
~永きにわたる相互関係の発展」

駐日ブラジル連邦共和国大使館 大使
アンドレ・アラーニャ・コヘーア・ド・ラーゴ 閣下

ラーゴ大使はまず、日伯関係が120年前までさかのぼることに触れ、100年前には20万人の日本人が同国に移住し、今も160万人以上の日本人と日系人が定着していること、1980年代後半には多くのブラジル人が日本で働くようになるなど、日本はブラジルにとって特に深い関係にある国だと述べた。そして中間層が拡大した一方でまだ十分なインフラが整っていないなど新たな課題も浮上しており、その解決には日本の技術や経験が必要だと指摘。「ルセフ大統領は特に日本を重視している」とし、「友好関係がますます深まることを願っている」と結んだ。

【講演Ⅳ】
「ブラジルの法人税制改正等について」

KPMGブラジル シニアマネージャー
赤澤 賢史 氏

ブラジルでは、2007年から14年にかけて税制が改正された。12年からサンパウロに赴任している赤澤氏はまずその経緯の説明から入り、同国が08年にIFRSを導入し、税務のルールもIFRSに沿ったものになったことを紹介した。そして配当・利子配当、のれん、国外利益課税などのルールについて詳しく解説。新たに税務ファイリングの義務も課されるようになり、ファイリングの遅延や誤謬に対してはペナルティが課されると警告。「主要な税金構成の見直しに政府当局は全力で取り組んでいて、租税回避防止規定および税源浸食と利益移転に関する規定の導入も議論されている」として、日本企業の注意を促した。

【講演Ⅴ】
「ブラジル進出の法務と留意点
~近時の法改正も踏まえて」

アンダーソン・毛利・友常法律事務所 パートナー 弁護士
角田 太郎 氏

ブラジル進出に際しては、政治体制や民族紛争などに起因するリスクは少ないが、ブラジル特有のリスクはある。また一部のセクターを除けば外資企業については内資企業と平等な扱いをするように規定されており、2015年の法改正では、新たにヘルスケア・医療サービスの分野における外資参入が解禁され、日本企業にはビジネスチャンスが広がった。角田氏はそうしたことを踏まえたうえで、ブラジル投資を検討する外国企業が懸念するリスク分野の中心は税務や労務、環境法などにかかわることだと指摘。「まず規制の大枠を理解することが大切であり、法律の規定と異なる運用に注意すること、信頼できるアドバイザーを確保すること」などを留意点として挙げた。