防災関連工事に強い飛島建設が建築物の耐震化提案など専門チーム設け技術コンサルに力点【震災関連速報】

　ちなみに、同社の建築リニューアル工事は、建築受注の４割弱を占める主力分野で、今２０１１年３月期は前期実績の３５％増の２２０億円を目指した。上期（１０年４～９月期）は同８５億円と前年同期比で４億円上回ったが、下期になって勢いがなくなって計画は未達。このなかで、震災前からローラー作戦で提案を強化中だったトグル構法の受注額も推定で年間３０億円程度を見込んだものの、達成できなかった。

それでも同社は、震災後の引き合い増などから、ピーク時は年間１５００基ほどの受注があったトグル構法が再び注目され始めて、低迷する受注の底上げを行う有力なツールとなると期待している。

なお、飛島建設が３月１１日に発表した構造改革のその後だが、大震災の影響で実施内容や時期が変更されることはない。来１２年３月期に約２６億円の人件費削減を見込む３８０名程度の早期退職者の募集（退職日は１１年５月末予定）は、予定どおり４月２０日まで続ける。全社員を対象に個別面接を実施、４月から中堅若手の組合員を対象とする面接を始めた。

「３８０名が集まるかは分からない。ただ内勤者の割合が９割近くを占めると想定しており、外勤者は減らさない」（経営企画部）としており、ライバルの後塵を拝する戦力低下に見舞われるとの一部の見方を否定した。

（古庄　英一　＝東洋経済オンライン）

《東洋経済・最新業績予想》

 （百万円）　 　　売　上　　営業利益   経常利益　 当期利益

連本2010.03　     117,829      1,697        285        260

連本2011.03予     123,000     -2,800     -4,100     -6,900

連本2012.03予     110,000      1,400          0          0

連中2010.09　      55,378     -1,420     -2,115     -2,257

連中2011.09予      50,000       -400     -1,000     -1,000

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 　　　　　　 　　１株益￥    １株配￥

連本2010.03　         0.4          0　

連本2011.03予       -11.4          0　

連本2012.03予         0.0          0　

連中2010.09　        -3.8          0　

連中2011.09予        -1.7          0