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信念はなぜ分極化するのか、政治経済学で考える 人々が同じ情報に触れた後に分極化は生じる

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  • 浅古 泰史 早稲田大学政治経済学術院准教授

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(写真:ilixe48/PIXTA)

政治的分極化と聞くと、2つの集団が大きな利害対立を抱えた状況がイメージされるが、共通の利益が存在していても、分極化は生じうる。例えば、新型コロナウイルス感染症を重大な病気と考えるか、単なる風邪だと思うか。これは両者に利害対立があるというよりは、新型コロナの深刻度に関する主観的確率が異なっているのだ。経済学では主観的確率のことを信念といい、その分極化のことを「信念の分極化」という。

利害対立を伴う分極化は、貧富の格差の拡大など、人々の背景が変わっていくことで生じうる。一方、信念の分極化は情報の問題であるとされ、それが起こるのは、状況の理解が異なっている人々がいるということを意味する。ならば、同じ情報を何度も与えれば分極化はなくなるように思えるが、そうではない。信念の分極化は、人々が同じ情報に触れた後に生じ、情報に接する機会が多いほど大きくなるのである。なぜだろうか。

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