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トランプ氏起訴でかえって強まる大統領選の支持 「法の支配」がアメリカの分断を深めかねない

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  • 渡辺 亮司 米州住友商事会社ワシントン事務所 調査部長

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自身への捜査も選挙戦に利用(写真・Bloomerg)

「抗議せよ」——。3月18日、SNSのトゥルース・ソーシャルで自らの逮捕の可能性を発表したアメリカのトランプ前大統領は、このように当局に抵抗するよう支持者に呼びかけた。それは2021年1月6日、首都ワシントンで同氏が支持者に対し議会乱入を促したとも捉えられている演説やツイートを彷彿させるものであった。

アメリカ社会は再び危険な時期を迎えている。議会乱入事件は100人以上の警察の死傷者を出したが、仮にトランプ氏が起訴された場合はアメリカ国内で抗議活動が起こり、暴力に発展しかねない。そのため、当局はソーシャルメディアでのトランプ支持者の動向把握や警備強化など警戒を強めている。

アメリカ史上初めての大統領経験者起訴

大方の予想通り、トランプ氏が起訴されれば、大統領経験者ではアメリカ史上初めてのこととなる。早ければ3月20日の週にも起訴されることが予想されている。

長年、「テフロン・ドン」とも称され、不死身と見られてきたトランプ氏だが、とうとう司直の手が及ぶことになるとの期待が反トランプ派の間で広まっている。

「すべての人が法の支配下にある」。民主党を中心に反トランプ派は、2016年大統領選以降このように、大統領でさえ違法行為に加担すれば罰するべきと同氏を批判してきた。その「法の支配」について、二極化した今日のアメリカ社会がどこまで受け入れるか、間もなく試される。

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