「クレイジージャーニー」復活に期待してしまう訳 不適切演出と放送倫理違反の不祥事乗り越えた背景
旅と言えば、奇しくも今月11日、旅行代金の割り引きなどで観光業を後押しする「全国旅行支援」がスタートしたばかり。さっそく予約が殺到するなど、人々の間で旅のモチベーションが上がっている様子がうかがえます。
世界に誇りたい型破りな日本人
ただ、それでも海外旅行となると、依然としてコロナ禍で二の足を踏む人が多い中、縦横無尽に世界を駆け回るクレイジージャーニーたちの姿は貴重。近い将来の海外旅行に思いをはせる人もいれば、「自分では絶対に行かないけど見てみたい」と未知の世界を楽しむ人や、彼らのまっすぐな情熱や探究心を見て元気をもらう人もいるでしょう。
さらに特筆すべきは、「奇人と偉人の紙一重」と言われるクレイジージャーニーたちが基本的にすべて日本人であること。とかく「真面目で枠をはみ出さない」と言われがちな「日本人も面白いんだ」と思わせてくれるからこそ、彼らのことが好きという視聴者が多いのではないでしょうか。
次に話を番組から放送局のTBSに移すと、ここにきて“クレイジー”というキーワードを重視するような戦略が見られます。今秋は「クレイジージャーニー」のほか、「~通しか知らない究極の1日~熱狂! 1/365のマニアさん」も金曜20時台のゴールデンタイムでスタート。この番組は「マニアたちの熱狂的な生き様をのぞき見する」というコンセプトで、異常なまでの情熱やレアな映像を見せるところが「クレイジージャーニー」と似ています。
もともとTBSには、「マツコの知らない世界」という「いい意味でクレイジー寄り」のマニアが登場する番組がありますし、「水曜日のダウンタウン」はスタッフたちが「いい意味でクレイジー」と言われ称賛されてきました。これらの番組から、TBSが必ずしも視聴率だけにとらわれず熱量の高いコンテンツを重視している様子がわかるのではないでしょうか。
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