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規制対象外地域も「省エネ化」、排出量取引の意義 日本では東京と埼玉が導入し、CO2の排出削減

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  • 有村 俊秀 早稲田大学政治経済学術院教授
  • 定行 泰甫 成城大学 経済学部准教授

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(写真:Mugimaki/PIXTA)

気候変動対策が世界的な課題となり、温室効果ガスの排出削減が求められている。その有効な政策手段として各国で進むのがカーボンプライシングの導入だ。これは温暖化の原因である二酸化炭素(CO2)排出に値段をつけ、排出する際の費用を増加させて消費者や企業に排出削減を促すもので、課税を行う「炭素税」の方式と、排出許可証の取引を行う「排出量取引」の方式がある。

だが日本では、その導入が進んでいない。背景には、カーボンプライシングの導入に伴う影響、とくに産業界を中心に挙がる「炭素リーケージ(漏れ)」への懸念がある。産業が新興国へ移転し、移転先でCO2排出量が増えてしまうのではないか、といった懸念だ。

日本国内における排出量取引は全国での導入には至っておらず、東京都(2010年〜)と埼玉県(11年〜)で導入されているのみというのが現状だ。東京・埼玉では、年間排出量が基準値を超える約1800の大規模な事業所(建物や施設)が規制対象となっている。

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