アマゾンが頼る「黒子」企業で異例の統合 物流取引拡大狙うがリスクも

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EC物流の拡大を狙って動いたが、安泰とは言い切れない。

埼玉県にある丸和運輸機関の本社に併設された物流センター

ネット通販(EC)の巨人、アマゾン。その物流を支える黒子企業の間で、異色の統合が行われる見通しとなった。

3PL(物流の一括受託)を手がける埼玉地盤の丸和運輸機関は、大阪の中堅物流会社・ファイズホールディングス(HD)をTOB(株式公開買い付け)で子会社化すると発表。3月22日までに株式の60%を上限に、1株670円で買い付ける。丸和運輸機関はTOBに約43億円を投じる。

ファイズHDは、京都の人材派遣会社であるヴィ企画の3PL部門が独立する形で2013年に設立。アマゾンを主要顧客とした倉庫内作業の代行などで事業を拡大し、株式市場では典型的な「アマゾン関連銘柄」に位置づけられている。

現在もアマゾンから、埼玉県川口市や千葉県流山市などにある大型物流センターでの運営業務を中心に受託。ファイズHDの前期売上高129億円のうち、実に7割弱がアマゾンジャパン向けの売り上げだ。

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