後払い決済「BNPL」の大混戦 3000億円電撃買収で号砲

✎ 1 ✎ 2 ✎ 3
著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

世界中で注目されるBNPL(後払い)サービス。巨額マネーが飛び交う背景に迫る。

写真:ネットプロテクションズの「NP後払い」とPaidyの分割払い。いずれも国内を代表するBNPLサービスだ

Buy Now Pay Later、略して「BNPL」。読んで字のごとく、今買って、後で支払うという意味で、いわゆる「後払い決済」を指す。目下、世界中で沸騰するBNPLサービスの波は、ここ日本にもやってきた。

米決済大手、ペイパル・ホールディングスが、日本のベンチャーを3000億円で買収──。そんなニュースが飛び出したのは2021年9月。買収されたのはBNPLを手がけるPaidy(ペイディ)だ。

同社のサービスを使えば、加盟店であるEC(ネット通販)サイトなどで、電話番号とメールアドレスを入力するだけで決済できる。勤務先や年収の情報を求める、クレジットカードのような審査はない。

利用者は翌月10日に、コンビニや銀行振り込みで前月分をまとめて支払う。本人確認が完了すると、分割手数料無料で3回払いが可能だ。提携するアップルのECサイトでは、iPhoneやMacのパソコンを24回払いで購入できる専用プランも用意している。

特集「後払い決済「BNPL」の大混戦」の他の記事を読む

14年にサービスを開始し、現在国内で700万人以上のユーザーを抱える。客層は20〜80代と幅広い。「売上高は毎年倍増しており、今後ペイパルの資金力も活用して成長を加速する」(杉江陸社長)。

関連記事
トピックボードAD