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男性のテレワーク増加は家事負担の男女平等を促す 行動・意識の両面で家庭志向を促進

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  • 井上 ちひろ 東京大学大学院 経済学研究科経済専攻 博士後期課程

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コロナ禍で一般化したテレワークに、男性の家事・育児参加を促す効果があるのではないか。研究者の間に、そんな予測が登場した。よく知られているとおり、小売業や医療関係の仕事に就くエッセンシャルワーカーは女性の割合が高く、夫がテレワーク可能である一方、妻は外で働く必要があるという夫婦は多い。であれば、妻が不在の間の家事や育児は、必然的に夫が担うことになるだろうと考えられるからだ。

また、コロナ禍で夫婦の家事分担が変化すれば、それは以後も持続するのではないかという見方もある。男性の育児休業取得に関する研究では、短期間でも家族と深く関わると、その後も長期にわたって男性の家事・育児参加が増えることが報告されているのだ。

家事負担の男女間格差

多くの先進国では女性に家事・育児負担が集中しており、これが女性の社会進出の妨げや低出生率の原因の1つになっていると考えられている。中でも日本における家事・育児負担の男女間格差は先進国最大だ。テレワークが男性の家事・育児への参加を促し、家事・育児負担の男女間格差を是正しうるのかは、日本社会にとって注目すべき研究課題である。

本稿では、テレワークが男性の家族との関わりに与える影響について、筆者が石幡祐輔氏(米デューク大学博士課程)、山口慎太郎教授(東京大学)と行った研究について紹介する。

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